【コラムvol.13】
2018年のあなたの隣には、
産業革命と共産革命の亡霊がいる。

2018年のいまも、ブラック企業は雨後の筍のように繁殖するわ。
大手企業でさえ、苛烈な労働環境下で自殺者を出すわ。
働き手の身分差別、性差別は放置されたままだわ。
世の中の不条理さは、世紀をまたいでも、あいかわらずである。

そしていまも日本では、『経済効率』 対 『人権』という極端化した2極で、
「お前は間違っている!」とののしりあっている人が多いように、僕には見える。
経済成長フェチと、人権フェチ、のようなものかな。
いまだに、宗教的に一つのイデオロギーに拘泥する者どうしの対立って感じ。

経済に偏りすぎれば、奴隷を生み出し過酷な労働で民衆を苦しめる。
平等の理想に偏りすぎれば、経済は縮小し飢餓を生む。
これらでもがきながら死んでいった人々の亡霊は、
2018年の現代人にいまなお、影響を与えているようだ。

なぜ今回のコラムで、このようなことを書いたかというと、
ここ10年の世の中の情勢をじっと見てきた若い人の中には、
「経営や政治は働き手である自分たちを、もっと大事にすべきだ」
という人権意識、自分を守らなきゃ、という意識が大きくなっている人も
少なくないだろう。そう思ったからだ。

世の中の流れを見ていれば、そうなるのは当然だし、
それはとても大事なこと。政権はうそばっかりつくし、
中高年が信じられなくなっても仕方がない。

だけど、もしも個人の人権意識だけが、
社会の流れのせいでふくらんでしまっている人が増えているとしたら。
社会的損失につながるんじゃないだろうか。

法律を守るのは当たり前のこんこんちき。人権は世界の普遍的価値観。
それを前提として言うのだが、“ものごとに取り組む意識”まで、
人権だけが肥大化するのは、若い人にとっても、経営側にとっても大損だ。
そう思ったので、書いた。

なぜなら、
「会社をつくり育てる経営者や経営マインドを持つ社員が増えなければ、
経済は伸びず、働く場も増えず、働き手はどんどん貧乏になる」
というのも本当のことだからだ。

『経営の幸せ』 対 『働き手の幸せ』。『経済効率』 対 『人権』。

この対立軸は、昔もいまも、そして未来もぶつかる宿命にある。
答えはどちらかの極論の中にはない。
受験問題のように、一つの割り切れるすっきりした答えを求めたって、
それは永遠に手にできない。

大ざっぱでもいいから、
まずはそれぞれの極論が生み出した『過酷』を理解することが、
これからの時代の「働き方」や「雇い方」を考える上で基本じゃないか。
そう思ったので書きました。大ざっぱは、ご勘弁を。

 

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【ハッテンボール・グループ 代表取締役 伊藤英紀】
企業表現コンサル/コピーライター 1961年生 広告学校と大学をダブルスクール。㈱リクルートで、バイトなのに制作チーフを務めたのち、同社契約コピーライターに。1990年 前身 伊藤英紀事務所を創業。※元ワイキューブ取締役

 

 

 

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2件のコメントがあります

    1. 会社からは転職できるけど、国からは転職できない。だから、施政者は法治で、国民全体を安心させ、信頼を獲得しなければ国は瓦解する。なのに、人治で経済成長をめざすなんて、国家と会社の境目の区別がついていないアホタレですね。

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