人間交換日記 9通目「自己とは座標みたいなもの」安田

人間交換日記

「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。


9通目/安田からの返信
「自己とは座標みたいなもの」

私にとって自己とは1965年に生まれた人間男子である私。同時にそれ以前から続いている私でもあります。もちろん生まれる前の記憶はありませんが、生まれてからの私が100%の私かというと、どうもそうとは思えないのです。イメージとしては座標みたいなもの。座標は点なので物理的には存在しないのですが、私の感覚としては確かに存在しています。それはこの宇宙の中に与えられた1つの位置であり意思でもあります。その正体が何なのかは私にも分かりません。ただ存在しているのか。何かの目的を持って存在しているのか。それすらも分からない。つまり私にとって自己とは安田佳生であると同時に、もっと深い意思と意味をもつものです。

前回8通目/大野「そもそも自己とは何でしょうか?」

安田さんへ
仰られていること、よーく分かります。ただ、制約があることがそのまま、何かが「それが何であれ」生れながらにして可能性がゼロだという結論には僕の中では至りません。
また、自分の運命とか、自分の生かし方とかの自分って一体何でしょうか?
あるいは、自己実現なんて言いますけど、その自己が何か?をわかっていないとしたら、 自己実現のしようがありません。
そこで質問。一緒にこの機会に次のテーマを探索できたら楽しいなと。
そのテーマは、そもそも(安田さんにとって)自己とは何でしょうか?

ー大野より

 

7通目/安田「そもそも限定されているのが人間」

大野さんへ
定められた運命の中でいかに自分を生かすか。はい、まさに私が言いたいのはそこです。そもそも人間はせいぜい100年しか生きられないし、太陽系を出れないし、数分間息を止めたら死んでしまう。どんなにジャンプしても2メートルも地球から離れることができないのです。この限りなく定められた人間というワクの中でどう生きるか。それを真剣に考えるなら、まず自分の運命を受け入れるしかない。私たちが人間であることを否定してもしょうがないと思うのです。私の運動神経が良くないことも、音痴なことも、モテないことも、認めてあげる。そのとき初めて自分の生かし方が見えてくる。今日を大切に生きるとはそういうことではないでしょうか。

ー安田佳生より

 

これまでのやり取り

交換日記をする二人



火曜日
安田佳生(やすだ よしお)

1965年生まれ、大阪府出身。
2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

●金曜日
大野栄一(おおの えいいち)
株式会社一番大切なこと 代表取締役
http://ichibantaisetsunakoto.com/
https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/

ブルー・オーシャン戦略は、未知の新大陸を探しだす作業ではありません。
新たなブルー・オーシャンは今いるレッド・オーシャンの中に無数に存在するのです。

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