人間交換日記 68通目「そもそも自分らくしできないのも自分」大野

人間交換日記

「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。


68通目/大野からの返信
「そもそも自分らくしできないのも自分」

なるほど!死んでないだけというのに近い生きる姿から、「ちゃんと生きる」の違いはまさにそこにありますね。思考を軸として、感情と行動の反復運動、往復運動の中で、改善と飛躍、あるいは、挫折と行き止まりや登った梯子を途中で降りるなど、自分自身を生きるという感覚を思い出していく。それは自分探しとは全く違う。自分らしさを求めることとも違う。そもそも自分らくしできないのも自分。その自分から逃れるように他を探しても見つかりゃしない。しかし、うかうかしていることに麻痺してくると、容赦ない多忙という時の流れの中で、荒波に揉まれて、次第に「そもそも」ということを考えなくなってしまいますものね。

前回67通目/安田「ちゃんと生きたい」

大野さんへ

考えるとは何か。それは人によって違うのではないでしょうか。目的によっても変わりますね。私の場合は「そもそも」を追求することです。「そもそも何のために勉強するのか」「そもそも何のために働くのか」「そもそも何のために考えるのか」それを突き詰めていくと、「自分は何のために生きているのか」という問いに行き着きます。究極的に私はちゃんと生きたいのです。ではちゃんと生きるとは何なのか。金持ちになることなのか、自由になることなのか、嫌なことをやらないことなのか。考え、それを実践し、「ちょっと違うようなあ」と思ったらまた考えて、また実践する。この繰り返しです。ちゃんと生きるって結構難しいんです。

ー安田佳生より

 

前々回66通目/大野「安田さんの吟味力がすごい」

安田さんへ

僕もお世辞は苦手なので、素直に受け取って頂けて嬉しい限りです。
なるほど、素直が鍵だと言う事ですね。それは安田さんのご著書や講演からはなかなか読み取れない要素ですね。そして、吟味する。僕からすると安田さんのその吟味力がすごいなぁと思います。僕たちは忙しく生きる事で、考えるってことを怠け続ける傾向がありますよね。考えている風です。考えるとは何ですか?そして、安田さんが考える行為をするときに、工夫していること、気をつけていること、意図的にアウトプットされていると言われましたが、それ以外にもみんなやったら良いのにって密かに思っていることなどあれば教えてください。

ー大野より

 

これまでのやり取り

交換日記をする二人



火曜日
安田佳生(やすだ よしお)

1965年生まれ、大阪府出身。
2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

●金曜日
大野栄一(おおの えいいち)
株式会社一番大切なこと 代表取締役
https://ichibantaisetsunakoto.com/
https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/

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