赤い出口、青い出口 第2回「成績抜群の営業さんは『言語化・視覚化』の努力を!」

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自覚して生きている人は少ないですが、人生には必ず終わりがやってきます。人生だけではありません。会社にも経営にも必ず終わりはやって来ます。でもそれは不幸なことではありません。不幸なのは終わりがないと信じていること。その結果、想定外の終わりがやって来て、予期せぬ不幸に襲われてしまうのです。どのような終わりを受け入れるのか。終わりに向き合っている人には青い出口が待っています。終わりに向き合えない人には赤い出口が待っています。人生も会社も経営も、終わりから逆算することが何よりも大切なのです。いろんな実例を踏まえながら、そのお話をさせていただきましょう。

第2回 成績抜群の営業さんは「言語化・視覚化」の努力を!

成績抜群の営業さんは、長いこと働いてくれていて、業界にも精通しています。
何かトラブルがあっても、電話一本で解決し、数字は絶対外しません。
経営者にとっては計算ができる、素晴らしいメンバーでしょう。

多少振る舞いに問題があっても、営業成績を残しているので、
周りのメンバーが気を遣ってくれます。
それでもおさまらないときは、経営者自ら注意すればいいだけ。
数字を残しているから、厚待遇。
数字を残しているから、わがもの顔でも許される。

今までの営業さんは、足と経験とで自分の成績を稼いできました。
いろんな努力をしたでしょう。
泥水をすすったことや、ドブ板を一枚一枚はがすような営業をしたかもしれません。
それは素晴らしいことで、メンバーにも伝えて欲しいところですが、
消費者や販売先の行動が変わってきたことに、営業さんは気づいているでしょうか?

一昔前は、営業さんが取引先を見つけて、自分でフォローし営業成績を上げてきたでしょう。
そのお客様が成長し、営業さんは成績も上がり、現在の地位を築いてきたことでしょう。

ところが、今は、新規営業先の獲得方法は、ネットがすでに主流になっています。
会社として情報を出して、問い合わせがあったところに営業さんが行く。
昔、営業さんがつらい思いをした、
新規顧客獲得を、会社が請け負っているのです。
それは、お客様の消費行動が変わったことに起因しています。

営業さんが持つ苦労話を、メンバーに伝えたところで、メンバーは営業成績に変えることは難しい。
営業のスタイルが変わっているのです。
ましてや、その手柄を社内で声高に叫ぶ状態なら、メンバーはついてきません。
まさに「赤い出口」。

では、成績抜群の営業さんの「青い出口」はどこにあるのでしょう。
これまでの情報伝達の役割から、さらに守備範囲を広げて、
自身の体験を言語化、視覚化することに注力してはいかがでしょうか?

ネットでの販促、宣伝、広報のキモは、
商品やサービスを、いかに疑似体験させることができるかにかかっています。
お客様との接点を濃密に持っている営業さんは、
その実体験をたくさん持っているはずです。

営業さんが商品・サービスの使い心地を、言語化や視覚化することができれば、
これに勝る販促コンテンツはありません。

 


- 著者自己紹介 -

人材会社、ソフトウェア会社、事業会社(トラック会社)と渡り歩き、
営業、WEBマーケティング、商品開発と何でも屋さんとして働きました。
独立後も、それぞれの会社の、新しい顧客を創り出す仕事をしています。

情報流通量の多少が、価値の大きさを決める時代となり、
「出口」の情報流通量を増やすことに重点を置いています。
これが「出口にこだわる」マーケティングの基となっています。

また、「出口にこだわる」実証として、
モロッコから美容オイルを商品化し、販売しています。
<https://aniajapan.com/>

商品の「出口」で情報が増えれば、ファンが増える。
「出口」に注力することで、新規マーケットの創造に力を発揮します。

出口にこだわるマーケター
松尾聡史

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