GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜【vol.004】

Business News Daily紙が選ぶ「2018年版 きっとうまくいくsmall business トップ12」を紐解いてみる(第4回)
著者:小出 紘道

「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

 

前回も、引き続きBUSINESS NEWS DAILYから、「12 Business Ideas Poised For Success 2018」という記事をピックアップして、成功しそうなアイデア6位から4位までを、日本のマーケットへの応用を想定しながら見てみました。
[https://www.businessnewsdaily.com/1999-great-business-ideas-2012.html]

6位 Food Truck :フードトラック
5位 Freelancing :フリーランス化
4位 Mobile consulting :モバイルテクノロジーのコンサルサービス

という順位で、特に、フードトラックの事例から、中長期的な日本の道路状況を空想的に仮定しながら展開アイデアについて深掘りしました。

4回目の今回は、3位から1位を見ていきます。早速始めます。



3位 Translation services:翻訳サービス諸々

最初の所感は、「AI先進国アメリカのアントレプレナー系サイトの記事なのに、翻訳サービスはAIに代替されて消滅する側、という立ち位置じゃくて意外だ」という感じです。ちょっと原文見ておきます。

(原文)
The hiring of interpreters and translators is projected to grow by 46 percent by 2022, much faster than the average for all occupations. This means it’s a big business opportunity for entrepreneurs who can bring foreign-language speakers together with businesses in need.

→Interpreters(通訳)やtranslators(翻訳)の雇用は、2022年までに46%増加し、他の職種の増加よりハイペースの伸びだ。外国語のできる人と、それを必要とする需要サイドをマッチングさせるのはアントレプレナーにとってチャンスだ。

なるほど、2022年くらいのprojection(見通し)だと、このマーケットは「まだ人間が活躍している」ことと「グローバル化で人手の方が足りない」という読みがベースですね。どうでしょうか、ポケットサイズのAIスピーカー(多分今とは形が変わっている)が同時通訳してませんかね?w

個人的には、翻訳・通訳デバイスを「小型製品化」したり「クラウド化」したりするビジネスすら飽和してくるような気がします。

ちなみに記事中に出ていた「アメリカで成功している事例」の中に、今回参考にできそうな良いヒントを見つけました。

ALTA 社の事例
[https://www.altalang.com/translation-services/]

同社のサービスの1つとして謳われているのが、Translation and Layout Services(翻訳とレイアウトサービス)です。

イラストレーターなどで元々の言語でキレイにデザインされているプレゼン資料やwebコンテンツを、外国語(多言語)でもその言語の持つデザイン的側面や文化的背景に合わせてデザインし直しますよ、というサービスです。

ここにはチャンスがあると思うんです。

外国語のサイトが日本語だと「翻訳されていて、理解もできるけど、なんかダサいね」っていうケースがあると思うんです。当然逆(日本語→他言語にした時ダサい、または、見にくい)もあるでしょう。

なので、この多言語間ギャップを埋めるビジネスです。

現状の通訳・翻訳サービスで埋められている多言語間ギャップは「意味のギャップ」だけで、本当は他にも「文字視認性のギャップ」「文化的快適性のギャップ」「デザイン嗜好性のギャップ」など、複数のギャップがあるはずです。あくまでも、今の延長線上のAIが埋めてくれるのは「意味のギャップ」だけ、なはずです。

 


 

2位 Healthy vending machines:ヘルシー志向なものだけ売る自販機

今回は、これを深掘りして、日本での展開イメージを作ってみます。
まずは、記事原文の抜粋を読み込みます。

—原文
More and more health-conscious and time-strapped Americans are looking for quick food on the go that is healthier than the soda and chips you usually find in vending machines.

→health-conscious(健康志向)で、time-strapped(時間不足)なアメリカ人がどんどん増えている。彼らはon the go(外出先)で、クイックフードを探すわけだが、通常のvending machines(自販機)で売っているような商品よりも、もっと健康的なものを求めている

このムーブメントにうまく乗っかった会社が、HUMAN社です。
彼らがやっているのが健康志向自販機のフランチャイズビジネスです。

説明動画(英語)
[http://www.healthyvending.com/aboutus/]

HUMAN社の特徴としては
– 健康志向の商品のみを取り扱う自販機をうまくブランディングして全米に配置している
– フランチャイズ契約をした個々の事業者と、わかりやすいレベニューシェアが仕組み化されている
– 自販機という「売り場」の提供だけでなく、健康志向の「自社商品」も取り扱っている

健康志向の食品は通常「お手軽ではない」し「どこでも買えるものではない」というのが常識ですが、この常識を「自販機で届ける」という形でひっくり返しているわけです。

健康志向の食品ほど「どこでも買える」なぜなら毎日の生活に「必要なものだから」というコンテキストです。

ここ数10年主流だったのが、ファストフォードは「必ずしも必要ではない」けど「どこでも買える」なぜなら「大量生産・販売可能」で「中毒性が高く顧客リピート率が良いから」というコンテキストだったことは言うまでも有りません。

下記がHUMAN社のミッションステートメントです

—原文
“Make Healthy Food More Convenient Than Junk Food”
→健康志向の食品をジャンクフードより手軽に!

ちなみに、日本と欧米の自販機事情の違いとして、日本では屋外でもいたるところに自販機がありますが、欧米(特に米国)では、自販機は大抵屋内にありますので、数と展開エリアの視点から見ると日本は圧倒的に「自販機網が発達した国」と言えます。

日本での展開案を考えてみます。

前提は、「アメリカでようやく発達してきた自販機網であるが、売られているコンテンツはドリンクだけでなく、健康志向のフードなども盛り上がっている。日本ではもともとこれだけ自販機網が発達しているわけだから、これまでみたいに、ほぼドリンクだけを売っている状況から、トレンドに合わせて色んなものを売るようになるだろう。遅かれ早かれ。」です。

 


 

案A そのままHealthy vending machinesをフランチャイズ契約して輸入してくる

HUMAN社以外にも、何社も健康志向の自販機及び販売モデルを構築している会社があります。商品も、現在「成城石井」とか「ナチュラルローソン」などの店舗に輸入物のオーガニックフードやスーパーフード、グルテンフリースナックやビーガン向け商品が相当数入っています。

ですから、こうしたものが自販機で売られていたら、輸入関税分くらい価格が上乗せされてても、自販機で全然売れるはずです。

なので、案Aは、フランチャイズ契約の交渉しよう、です。身も蓋もないですねw

「日本の自販機網の発達度合いの話」をして、「ほぼドリンクしか売られていない話」をプレゼンすれば、大手5社中2社くらいは話に乗ってくるのではないか思いますけどね。
なお、法制度のことは調べてません、、、。

 


 

案B 国内既存店舗かメーカーで独自自販機チャネルを構築する

これは「ナチュラルローソン」とか「ナチュラルハウス」「成城石井」といった実店舗が店舗のロゴ入りの自販機を日本各地に配置する、というものです。

店舗進出するほどではないが自社の志向性に近いユーザーが多くいる地域を狙ってもいいですし、ロジスティクスを考えると店舗の周囲数キロ圏に集中的に設置してもいいかと思います。

で、早速私、某サプリのメーカーに、この件提案に行くことにしました笑

ドラッグストアでのサプリメントの売上状況や人気状況に応じて提供商品をタイムリーに反映させた「サプリ自販機」が「その会社の広告塔」として街中に出現する時が来るのか?

wait&see。

ここで話を切り替えて、「健康×自販機」の枠を飛び越えて、「自販機天国の日本で、ドリンク以外のどんな自販機を出せばいいのか?」を考えてみました。

要は企画モノ自販機です。

 

その悩み、バリューの再定義(バリュースイッチング)が解決の糸口になるかもしれません。

現在の事業、今ある商材、ターゲット、販売方法。
それらを少しズラす事によって、新たな定義をつくり出し、
まったく新しい価値、新しい顧客、新しいマーケットを生み出す手法。
それがバリュースイッチングです。

バリューの再定義を一緒に考え抜きます。