GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜【vol.014】

⑧Marketing Drives Results With A Focus On Problems
→「問題点」にフォーカスすることで、マーケティング戦略がうまくいく

はい、一旦何のことかわかりませんね、、、笑

この後読み込むとわかるのですが、このトレンドはB2Bマーケティングの話です。
「クライアントの問題点」にフォーカスするとうまくいくが、「自社の売りたい製品やサービスの特徴」にフォーカスするとうまくいかない、という論旨構成になっています。

 

—原文
B2B customers have learned to ignore features/benefits. Top performing companies focus on the problems you solve, and the anticipated results you deliver.

→B2B(法人)のcustomer(顧客)は、その会社で導入しようとしている製品やサービスの機能とか利点を気にしなくなってしまった。業界のトップ企業は、業者が「解決してくれる、自社の問題点」と「予想される解決後の結果そのもの」に焦点を当てている。

 

まあ要するに、旧来のB2Bマーケティングのセールスって、「弊社の製品やサービスのスペックは◯◯で、他社の製品・サービスよりも◯◯程度優れてますよ」みたいな形が多いですよね。

ところが、そういうセールスはB2Bにおいては既に「飽きられて」いて、今後重要なポイントは、「弊社の製品は、貴社の◯◯という問題を解決します。なぜなら〜」という文脈に移行していく、ということでしょうね。

もう少し原文見ていきます。

 

—原文
When approving purchasing decisions, executives consistently ask “What problem does this solve for us?” “Why do we need it?” and “What is the likely outcome or result if we make the investment?”

→企業が製品やサービスの購買をapprove(承認)する時に、executives(経営層)は常に「その製品・サービスは自社のどの問題を解決するの?」「なぜ、それが必要なの?」「これに投資するとどんな結果が得られるの?」と問います。

 

これが、2018年以降のビジネストレンドなのか?と言われると、これまでも意思決定とか承認プロセスってこういうものじゃないか、という気もしますが、、、。

要するに、B2Bの営業をする時には、
「貴社には、A、B、C,Dの4つの(いや、3つでも5つでもいいんですけど)問題点があります。弊社の製品・サービスを導入してもらったら、BとCの問題が解決します。なぜなら弊社の製品・サービスは◯◯という特徴・機能を持ってるからです。つきましては価格は〜です」
という形にしましょうね。ということですね。

マーケティングの専門家として追記しておくと、B2Cのマーケットでは、「あなたの◯◯という問題を、この商品で解決しますよ!」という売り型は、非常に古典的かつ定番の売り方で、特に最新の新しい売り方ではありません。

なので、この⑧の論考は、あまりシャープではないな、と思ってます。

そして今回は以上です(笑)

 

「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

 

著者情報

小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)

◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ
代表取締役社長
http://citation-sp.co.jp

◆株式会社シタシオンジャパン
取締役会長
http://www.citation.co.jp

◆株式会社 イー・ファルコン
取締役
http://www.e-falcon.co.jp

<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた)
・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった)
・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった)
・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった)
・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)

 

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1件のコメントがあります

  1. 商品ではなく、問題解決を売る。というのは本質論としては新しくないですが、ハウツーとしては新しいのかも。だって今だに商品を売っている人は沢山いますから。言い方をちょっと変えれば、ハウツーは常に新しいのです。

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