【GlobalPicks/vol.059】2019年のマーケティングを決定づける11のトレンド

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜
著者:小出 紘道



先週から、2019年のマーケティングトレンドについてのForbes(←毎度の)記事を紹介しています。

2019年のマーケティングを決定づける11のトレンド

<記事タイトル>
11 Trends That Will Shape Marketing In 2019
2019年のマーケティングを決定づける11のトレンド
[https://www.forbes.com/sites/forbesagencycouncil/2019/01/15/11-trends-that-will-shape-marketing-in-2019/#3f5bfd3836a6]

11のトレンドリストは下記の通りです。

1. A Bigger Role For AI In Personalization And Automation
2. Smart Speaker Advertising Opportunities
3. Growth In Content Marketing
4. A Turn To The Human Side Of Marketing
5. Integrated Online, Social And Mobile Marketing
6. The Growth Of Micro-Influencers
7. Audiences Made Part Of Brand Stories
8. Thought Leadership
9. Transparency As Key To Winning Customers
10. Quality Trumping Quantity In Marketing
11. Customers Empowered As Brand Ambassadors

2. Smart Speaker Advertising Opportunities
→Smart Speaker (スマートスピーカー)を使った広告機会が増える

アメリカではスマートスピーカーの普及率は40%強、に対して、 日本では6%程度なので、このトレンド( 広告ツールとしてのスマートスピーカー)は2019年には「 まだ」日本では当てはまらないでしょうね。

3. Growth In Content Marketing
→Content Marketing(コンテンツマーケティング)が成長する

単語だけ解説すると、コンテンツマーケティングというのは「 SNSとかblogとかの記事・コンテンツによって、商品・ サービスをbuzz(バズ)らせる手法」のことです。なので、 これがさらにトレンドになるよ、と。
はい、わかってますよ、という感じですね(笑)

4. A Turn To The Human Side Of Marketing
「人間らしい側面」への回帰

—原文
We are fortunate to live in an age of advancing technology, but we run a risk of over-saturating our market with off-the-shelf tools that gather faceless data and create ineffective content. 

Pこんな先進技術の時代に生きていて幸運なのですが、 一方でリスクもあります。
顔(人間的な側面)が見えないデータばかりを集めて、 無意味なコンテンツを作り出してしまうような、off-the- shelf(既製品)ばかりでover-saturating(過飽和)状態になってしまう、というリスクです。

便利な世の中で、ありふれた「既製品」ばかりになって、 そうした「既製品」では、「顔のある人間らしい」 ライフスタイルは達成できない方向に向かってしまうよね、 という警鐘ですね。
こうした警鐘が2019年のトレンドになるので「より人間らしい側面に焦点を当てる」 手法に戻っていくイメージでしょうね。

ところで、over-saturating(過飽和) という単語がありました。saturation(飽和) がover(過剰)なので、過飽和と訳していますが、 このsaturationを「いつか役にたつ英単語」 として取りあげたいと思います。

マーケティング界隈の人と、IT(エンジニア)界隈の人( 科学者とか物理学者も使うと思います)がよく使う「なんのこっちゃ系」のワードなのですが、「サチってる」とか「サチる」という表現があります。
この「サチ」がsaturation(サチュレーション)の「サチ」なのです。

何かしらの原因になるものを、どんどん増やして行っても、 ある時点から「もう増えなくなる状態(効果が出てこなくなる状態)」と換言できるでしょう。

ポイントは、「飽和状態になる」ことを「サチる」 と表現する人々が結構いて、知らないと「なんのことかわからない」けども、要するに「飽和する」 という意味で使われているということですね。

というわけで、世界的に金融緩和が行くところまで行って、 そろそろマーケットがサチってきているので、 資産運用の側面からは、 僕は手持ちのポジションをどんどん手仕舞っております(2019/4/12現在)
そのうちとても恐ろしいことが起きそうですね、 金融マーケットでは。
もう、over-saturating(サチりまくり) ですから、、、。

最後は全くもって個人的などうでもいい話を、 単語の使い方の一例としてw


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報

小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)

◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ
代表取締役社長
http://citation-sp.co.jp

◆株式会社シタシオンジャパン
取締役会長
http://www.citation.co.jp

◆株式会社 イー・ファルコン
取締役
http://www.e-falcon.co.jp

<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた)
・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった)
・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった)
・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった)
・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)

 

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