【GlobalPicks/vol.109】2020年の消費者トレンドTOP10(グローバル版)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜
著者:小出 紘道



CSA(Chain Store Age)というサイトで見つけた「短いけど為になる記事」 を掘り下げます。

今回の記事はコレ↓

Top 10 global consumer trends for 2020
2020年の消費者トレンドTOP10(グローバル版)
[Top 10 global consumer trends for 2020 | Chain Store Age]

10のリストは下記の通り。
・Beyond Human
・Catch Me in Seconds
・Frictionless Mobility
・Inclusive for All
・Minding Myself
・Multifunctional Homes
・Private Personalization
・Proudly Local, Going Global
・Reuse Revolutionaries
・We Want Clean Air Everywhere

(なお、リストそのものの元ネタはEuromonitor Internationalという調査会社でした)

先週は「Private Personalization」と「Proudly Local, Going Global」を見ました。
続きをやっていきます。

Reuse Revolutionaries(リユース革命)

Ethical consumers are looking for alternatives to single-use products to reduce environmental footprint and waste. New circular business models aim to offer more with less through sharing, reusing, refilling and renting.

Ethical(道徳的)な消費者は、環境負荷を減らすために、 single-use(使い捨て) の商品のalternatives(代わり) になるものを求めている。
新しい循環経済モデルは、sharing(シェア), reusing(リユース), refilling(リフィル)とrenting(レンタル) を通じて「more with less(より少ないもので多くの価値)」を目指している。

リユース革命とは、more with less経済と同義です。
仕事でも生産性(productivity) が声高に叫ばれるようになり、この生産性革命も「more with less(より少ない時間・労力でより多くの成果を)」 の一環です。

さて、more with less経済の進化系として、「less is more(少ないことこそ、より価値が高い)」 の概念も一部でかなりの勢力となってきました。「断捨離」や「 ミニマリズム(minimalism)」がこれにあたります。

「more with less」と「less is more」が、資本主義の普遍原則である「more is more(もっともっと)」をどこまで侵食するか、 見守りましょう。

We Want Clean Air Everywhere(どこでもキレイな空気を!)

The impact of air pollution on health is becoming widely known with climate activism only escalating. Businesses are facing pressures to provide solutions that safeguard the environment and consumers from the effects of poor air quality. The future points toward cleaner and more sustainable cities.

大気汚染が健康に悪影響を与えるということが広く知られるように なり、反気候変動活動がエスカレートしている。
各企業は、環境と消費者を「汚れた空気」 から守るソリューションを提供しなければならず、 課題に直面していている。
未来は、よりキレイで、よりsustainable(持続的) な都市を目指す。

climate activismは、ざっくりいうと「地球温暖化阻止を目指す活動」です。著名なclimate activistといえば、以前なら「不都合な真実」で知られるAl Gore氏(アル=ゴア元副大統領)でした。今はというと、なんと言ってもスウェーデンの少女Greta Thunberg(グレタ=トゥーンベリ)氏ですね。

さて、キレイな空気をビジネスにする、というネタは2年前くらいにここでも取り上げていた気がして、見返してみると、、、。

「空気を見える化するスキャナー(この空気があなたに合ってます)」というアイデアを出していました(笑)
なお、「空気トレーサビリティ」からのアイデア繋がりで安田さんが発案している「お守りトレーサビリティ」には笑いましたw

https://brand-farmers.jp/blog/gp_005

COVID-19に物理的にも精神的にも支配されているこんな世の中なので、「うちの空気はキレイだ!」をエビデンスとともに唄える「商業施設」とか「観光施設」とか「都市」とか「会社」とか「自宅」が圧倒的なVALUEとリターンを享受できそうだ、ということですね。

 


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報

小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)

◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ
代表取締役社長
http://citation-sp.co.jp

◆株式会社シタシオンジャパン
取締役会長
http://www.citation.co.jp

◆株式会社 イー・ファルコン
取締役
http://www.e-falcon.co.jp

<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた)
・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった)
・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった)
・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった)
・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)

 

著者ページへ

感想・著者への質問はこちらから