変と不変の取説 第60回「日本は多民族国家?」

「変化だ、変化だ、変化が大事だ」とみなさんおっしゃいますが、会社も商品も人生も、「変えなくてはならないもの」があるのと同様、「変わらないもの」「変えてはならないもの」もあるのです。ではその境目は一体どこにあるのか。境目研究家の安田が泉先生にあれやこれや聞いていきます。

 第59回「日本は多民族国家?」

前回、第59回は「頭が硬いのは誰?」

安田

最近ほんと、スポーツと芸能の世界にハーフの人が増えましたよね。

いい傾向ですよ。

安田

アメリカって多民族国家の強さみたいなのがありますけど、日本もそうなる可能性がありますか?

あると思います。ハーフの人たちも活躍してるし、色んな国の人達が日本に入りやすくなっているので。

安田

じゃあこれからは国際交流が盛んな国になっていく?

ただ日本人はあまり外に行かなくなっちゃったので。入ってくる量は増えてますけど、出て行く量が少ない。

安田

そんなに減ってるんですか?

留学生の数なんて激減ですよ。

安田

海外に留学する人が減ってるってことですか。

減ってますね。貧乏になったからかもしれませんけど。

安田

私は18才でアメリカに留学したんですけど。今もうすっかり海外には行かなくなりました。

どうしてですか?

安田

海外に行かなくてもテレビで世界遺産も見れるし。世界中の美味しい食べ物もあるし。銀座に行ったら外人さんにも会えるし。

確かに。

安田

でも世界の人は来るじゃないですか。わざわざヨーロッパから来たりする。

すごく増えてます。

安田

古い町並みなんてヨーロッパの方がずっと素敵なのに。よくこんな遠いところまでわざわざ来るなって思いますよ。

彼らから見たら魅力があるんでしょうね。

安田

わざわざ地球半分回ってまで来るほどのもんかなっていう。中にいるから分からないだけですかね。

ヨーロッパの人たちは地方都市が好きみたいです。

安田

日本ってどこ行っても似たような街ばっかりですけど。新幹線の駅前なんてみんな同じ。

やっぱり歴史が違う国って面白いんですよ。自分達の歴史と全然違うので。美術品とか骨董品とかもまったく違うし。

安田

言葉の壁も大きいと思うんですけど。日本語って凄く難しいじゃないですか。外人さんからすると。

そうですね。敬語もあるし男女で言葉が違ったりするし。

安田

ややこしい慣習も一杯あって住みにくい国ですよ。

でも日本が好きになって定住する人って結構いるんですよ。

安田

まあ、だからハーフがこんなに増えたんでしょうけど。住みたい人がいるっていうのはとてもありがたいことですけど。

カンボジアやベトナムは「日本に行きたい」って人たちが結構多いです。

安田

それは稼ぎに来るイメージですか?

まだ日本の方が豊かに見えてるんでしょうね。「日本に来たら凄い息苦しいよ」って私も言うんですけど。「いや行きたいです」「憧れです」って。

安田

でも日本にいる外人さんって、結構エンジョイしてるように見えますよね。日本にいる日本人の方がよっぽど息苦しく見える。

そうですね。外国の人達は自分達のコミュニティみたいなのを作って、そこで結構楽しんだりしてますね。

安田

日本って村社会じゃないですか。外人には寛容だけど身内には厳しいみたいなのがあるんじゃないですか。

それはあると思います

安田

じゃあどんどん海外から人が入ってきて、ミックスの人が7割8割になったら劇的に変化するかもしれませんね。

個人的にはそれは凄く良いことだと思ってます。元々日本って遺伝子を調べるとミックスなので。

安田

そうなんですか?

縄文時代から色んな渡来人がやって来て、人種が混ざり合ってる。北方からも来るし朝鮮からも来るし南方からも来るし。

安田

じゃあ元々ミックスなんですね。

3方向から来てますんで、めっちゃミックスなんですよ、本来は。

安田

じゃあ、それが暫く止まってたってことですか?

そう。止まってたんですよ。

安田

ミックスは元々の日本の強みでもあると。

そうです。本来に戻した方がいいです。

安田

今のところスポーツとか芸能とか、見た目や筋肉という分かりやすい分野で活躍してますけど。

次は経営と政治ですね。

安田

政治家の半分以上がハーフになったら、劇的に変わる気がします。

劇的に変わりますよ。たぶん。

安田

そうですよね。でも一方で「それが嫌だ」って言う人も結構います。

上の世代は多いんじゃないですか。でも若い世代はないですよ。学校とか身の回りにいるので。

安田

なぜ年配の人って移民とかに反対するんですかね?

やっぱり同質で育ちすぎたんですよ。

安田

そこが息苦しさの元凶だと思うんですけど。ラグビーの試合見ててもハーフの人が一杯出てたじゃないですか。帰化した人とか。

白鵬も日本人になりましたし。

安田

もうあらゆる分野でオープンにしちゃえばいいのに。一気に増やすにはどうしたらいいんですかね。

子供の頃に海外に行って「竹馬の友」をつくっておく。

安田

なるほど。自ら出向いていくと。

はい。竹馬の友になっておくと交流が増えたり、恋愛が生まれたり、友達の輪が広がったりする。

安田

それはいいですね。

今はLINEやメッセンジャーがあるから簡単につながれます。

安田

前に言ってましたけど、行動力のある女子はどんどん海外に出ちゃうんですよね?

そういう傾向です。

安田

そして海外のいい男を捕まえて戻ってくると。

はい。日本人よりエネルギッシュなので。

安田

そうなると日本男性がどんどん余っていきますね。

そうなんですよ。だから日本男性も早く目覚めさせないと。

安田

どうやったら目覚めるんですか?

早くお母ちゃんと切らせること。お母さんが日本人の男をダメにしてるので。

安田

え!お母さんのせいですか?

そうですよ。構いすぎなんですよ。

安田

やっぱりマザコンはダメですか。

マザコンはダメですよ。海外ではまったくモテない。日本の若い女性にも見放されつつある。

安田

女性の意識が変わったってことですか?

もうぜんぜん意識が違う。だから早くお母ちゃんから切り離したほうがいい。海外で2週間ぐらい過ごしたら、すごい違和感を感じると思いますよ。


場活師/泉一也と、境目研究家/安田佳生
変人同士の対談


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第1回:「変わるもの・変わらないもの」
長い間、時間をかけて構築された、感覚や価値観について問い直します。

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