第17回「ちょっと切ないライブのミライ?」 

このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。

未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。

 17  ちょっと切ないライブのミライ?

ライブにも映画にも行けず、エンタメに飢えている読者の皆さん!
私もスマホ画面だけのエンタメには物足りなくなってきました。
さて、この発明から見える音楽エンタメのミライはどんなものでしょうか。


国際公開第2018/230768号(出願人:REDISON)
Emulation of at least one sound of ā drum – type percussion instrument

【図面】


センサーをスティックに取り付けるだけで、クッションや机をドラム代わりにできる発明です。エアドラムをするだけで、スマホを通じてドラム音が流れる仕組みです。

■未来コンパスが指すミライ

兄が聞く音楽に影響を受けました。最も強烈だったのはブルーハーツ。中学の時は毎日聞いていた記憶があります。
卒業式の日に、親友と放送室をジャックして学校中にリンダリンダをかけました。男性教師が大挙して押し寄せてきました。ボコボコにされるかと思ったら、卒業だからか「何やってんだ、やめろ!」くらいで済みました。
思春期というのは何がやりたいのか分かりませんが、何かやりたかったのでしょう笑。

高校に入ると誰もが色気づき、バンドをやり始めます。猫も杓子もバンド活動。当時の日本は共産主義で、行動統制されていたのでしょうか笑?
バンドをやっていると、なぜか人気が5割増し。まわりでは次々とカップルが誕生します。しかし、私は音外しのリズム外しの聞く専門。人気者になれるはずもなく、カワイイ娘とは無縁の生活が続きます。
そんな高2の夏休み、少しだけ私を鮮やかにしてくれた出来事がありました。
部活を終えた足で向かったのは、代々木公園の野外ステージ。無料のロックフェス「蓮沼」です。それは押し合いへし合いの激しいライブ。
制服のシャツははだけ、ズボンがめくれ上がり、気づけばローファーの片方がなくなっていました。近くのベンチで休んでいると、大学生らしきショートカットの女性がローファーを持って向かってきました。

「これ、アナタのでしょ?」

「はい・・・ありがとうございます・・・(キュン)」

会話はこれだけ。その人はライブに戻っていきました。名前も年齢も分かりません。「後に再会。それが今の妻です」なんて劇的なオチもありません。

ただ、音楽は大切な記憶を呼び起こしてくれます。

今回の発明は実物がなくともドラム音を再現するものです。ギターやベースなどの楽器もいずれ再現する技術が出るでしょう。
ゴールデンボンバーは、演奏するフリをするエアバンドですが、楽器すら使わないバンドが出てくるかもしれません。(コロナで)観客なし、楽器なし、出会いもなし。そんな寂しいライブのミライは、来てほしくありません。。。

 


 この記事を書いた人  

八重田 貴司(やえだ たかし)

外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。

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