第21回「旅行ビジネスの未来マーケットを考える その3」 

このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。

未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。

 21  旅行ビジネスの未来マーケットを考える その3

1991年、親父が病気で入院しました。私が小学校3年生の時です。
不安な様子を心配して旅行に誘ってくれたのが おばあちゃんでした。
前年にお店を畳み、時間もありました。
向かった先は、群馬県、草津市。温泉とスキーの旅行です。

両親と出掛けることがなかった私にとって、すべてが新鮮でした。

湯気がたちのぼる湯畑。
鼻の奥を刺激する硫黄の匂い。
目をむくほど熱いお湯も印象的でした。

昼間は草津国際スキー場で、人生初のスキー経験です。
半日レッスンを受け、ボーゲンが出来るようになりました。
グローブに入った雪の冷たさも忘れられません。

そこにいるかのように見て、聞いて、感じられるシーンがある一方で、ほとんど記憶にないこともあります。そういえば、スキーをしている間は、おばあちゃん達は何をしていたんだっけ?どんな宿に泊まったんだっけ?

■未来コンパスが指すミライ

(↑クリックやピンチアウト拡大しご覧ください。)

「リアル謎解きツアー」や「星空フォトツアー」など旅行「中」のコンテンツを主題にしたネーミングは多くありますが、旅行「後」にフォーカスした、いわば「アフターサービス」のようなコンセプトが見当たりません。

旅行の本質は思い出づくり。そこをアフターサービスとして提供できれば新しい切り口の旅行ビジネスになりそうです。

例えば、こんなアイデアを知人の経営者が出してくれました。
旅行中に写真や動画はたくさん撮るものの、その量が多すぎるために、見返さなくなります。データを送るだけで「カタチに残る思い出」、たとえば映像コンテンツに仕上げてくれるサービス。それが付随するツアーです。

束の間の旅行だけど、思い出は永遠に残しておきたい。みんな持っている想いです。
おばあちゃんとの旅行もそんな形で残っていたら、また違った思い出になったかもしれません。

さて、新しいコンセプトの切り取り方は人それぞれ。アナタはどんな切り口を見つけましたか。そこをカバーするネーミングを権利化すれば、そこがアナタの「小さなブルーオーシャン」です。

 


 この記事を書いた人  

八重田 貴司(やえだ たかし)

外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。

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