お医者さんは、なやんでる。 第4回 「スタッフが辞めても怖くない」

第4回「スタッフが辞めても怖くない」

お医者さん
お医者さん
ああ、またスタッフが辞めてしまった。このままじゃ、受付業務まで私がやらないといけなくなるぞ…。
お医者さん
お医者さん
新しいスタッフを雇わないといけないが、今はどこも人手不足だと聞くし、採用は簡単ではないだろう。そもそも求人媒体もたくさんありすぎて、どれを選んだらいいのかわからない。
それはさぞ大変なことでしょう。最近よく聞くケースですね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
…君は?
ドクターアバターの絹川です。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしています。
絹川
絹川
スタッフが辞めてしまったせいで、先生が診察に集中できない状況になっているんですね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうそう、そうなんだよ。本当に困ってるんだ。君、病院スタッフの採用にも詳しいのかい?
ええ、それはそれでノウハウを持っています。ですが今回オススメしたいのは「無人受付」です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
無人受付?
そうです。スタッフを増やすのではなく、むしろスタッフなしで受付ができるシステムを作るんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ちょっと待ってくれよ。私はスタッフ採用の方法をだな…
しかし先生、仮にうまく採用できたとしましょう。でも、教育はどうします? シフト管理は? 人がいることで減る手間は確かにありますが、一方で増える手間もあるんです。長い目で見れば、受付をシステム化した方がずっと効率的です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうは言っても…具体的にどうするというのかね。
様々な方法がありますが、私がよくご提案しているのは、受付代行業者やWeb予約システムを活用し、完全予約制にする方法です。そうすれば専任の受付スタッフを置く必要がなくなります。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
まあ…確かにそうだが。しかし、患者さんはどう思うかね?やっぱり受付には生身の人間がいて、そこでコミュニケーションしたいと思うんじゃないかね?
もちろんそういう患者さんもいるかもしれません。でも世の中を見てみてください。今回のコロナショックで、様々なサービス業で「接客」がなくなっていっています。でもそれで大きな問題が起きてるわけじゃない。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
確かに…。こないだスーパーに行ったらレジが無人になっていたが、別段不便は感じなかったな。
そうなんです。「受付には人がいるべき」という固定観念を取り去れば、意外と解決は簡単なんです。
絹川
絹川
それにね、先生。そうやって無人受付システムにすることで、先生だけじゃなく、今いるスタッフさんたちも随分働きやすくなるはずです。そうすると何が起こります?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
働きやすい職場になる…つまり…人が辞めなくなる。
その通りです。どうやって人を採用するか、ではなく、どうしたら辞めたくない職場を作るか。実はそちらの方がずっとずっと大切なことなんですよ。
絹川
絹川

第5回に続く

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

感想・著者への質問はこちらから