【読むPodcast | マネトレ72-後半】「AIとお金の専門家」第184回

お金の専門家はAIに淘汰されていくのでしょうか。かけだしのFPさんからの質問に答える後半。誰だって情報は読めばわかるはず。専門化に求められる役割っていったい何?(音声はこちらから。)

大久保

AIに淘汰され……るよね。される部分とされない部分があるとは思うけど。難しいね。情報の部分は読めばわかるんだけど、読んでもわかんない人がいるっていうことが今回わかった、俺は。うーん、なんかさ、ちゃんと勉強してる経営者と、してない経営者がいて、何でも税理士に聞く人とかいるじゃん?

円道

はいはい。

大久保

そういう人の対応をしてるから税理士も頭悪くなっちゃうと思うんだけど、そういう人って、もう読まなくていいと思ってるじゃん。だからわかんないよね、「読まなくていいよ」って言って巻き込んであげちゃう。持続化給付金とかはまさにそうで、「これ、読めばわかんだから、それで手数料取んなよ」ってスタンスだったわけよ。資料は出すよ、もちろん。そんなのもできないの?っていうか……まあ、できない人がいたらごめんね。俺も失敗したから「たしかにな」って思ったんだけど(笑)。専門家に頼んだら一発で出てたかもしれないけどさ。

円道

(笑)

大久保

そういう人がいるんだから、そういう人を助ける立場を取るということもひとつかなと思う、かけ出しのFPだったら。

円道

はいはいはい、なるほど。

大久保

ホントに読めないから。だって、それ言いだしたら「法律に書いてあるんだから」ってなるじゃんね。「契約書に書いてあるでしょ」って、契約書読まないもん。

円道

そしたら世の中、専門家はほぼいらない世界ですからね。

大久保

そうなんだよ。だから結局、表面上で読んでるだけか、理解ができないっていう人が相当いる。「そこのプロセスに時間をかけるよりは、FPの方に聞いちゃったほうがいいよね」っていう人も一定数いるよ。

円道

まあ、でも相当数いるんじゃない?

大久保

俺、いま、量子力学をすごい勉強して、語れるようにならないよね、多分。まあ、なるかもしれないけど。量子力学の専門家に聞いたほうがいいじゃん。

円道

それは「専門家に聞きます」ってことですね。

大久保

そうそうそう。情報では読めるよ、そりゃノートンとか読めるけどさ、それを価値に変えるっていうのはなかなか難しいんじゃない?たとえばFPだったら投資とかさ、「利回り何パーセントです」とか、「株はこのほうがいい」って、情報すげえ多いじゃん、お金に関する立ち位置も。「借り入れすんな」って言う人もいるしさ。「借り入れすんな」って言ってさ、対談……対談はしてない……まあいいや(笑)。「借り入れなんか」って言ってた人もさ、いま「借り入れしろ」って言ってるもんね。なんだったんだ。変えんなスタンスをと。

円道

ああ、なるほどね。

大久保

「借金は悪だ」っつってたのに、いまは「借りろ」みたいな。はじめから言っとけバーカと思って。

円道

(笑)

大久保

あ、口悪くなりおった(笑)

円道

ほら、なったでしょ(笑)。いや、でもそうですよね、たしかに。

大久保

そうそう。まあ、それが仕事としてはあるだろうねっていうところがひとつなのと、あとは知恵の部分っていうか、「その情報を組み合わせてどういう価値を生むの?」っていうのをやれるのが専門家だと思うから、だから、そこって多分表面でわかんないと思うんだけど、専門家だとわかる。たとえば弁護士さんとかも、「破産です」って言っちゃう人と、「じゃあ特定調停やって、破産経営者やりますよ」って言う人、まあ、やれるかわかんないけどチャラにするとか。法律はやっぱ利用活用するものじゃん、守るもんじゃなくて。

円道

はいはいはい。

大久保

そういう立場で金融の知識とかも、ただそれを「なんとかです」って言ってたら多分いらないよね、FPも。本に書いてあることをそのまま話してたら。まあ、一部には知識が……特にお金の教育ってされてないから、そういう意味で、「読めばわかる」って言うけど、読もうともしない。お金のことを真剣に学ぶのもだめだみたいな、多分あるじゃん?「汚い」みたいな。

円道

いまだに蔓延してますよね。

大久保

だから、「貧乏は病気だ」っつったもんね、西田先生が。

円道

あ、脳科学の?

大久保

うん。

円道

貧乏は病気だ?(笑)

大久保

そう。「脳の病気だ」っつって。貧乏を美化したら貧乏になる。いや、金がすべてだとはまったく言わないけど、金に価値がないという前提で言ってるけど……なんの話だっけ?あ、だから、そうやって勉強してない人が多いっていうのも事実だし、だけど、やっぱ金融とかお金の世界って深いから、商品とか、いまはよくても、もっと上の人たちが粗製しててさ、いろんな訳わからない商品とかをつくってるわけじゃん。

円道

うん。

大久保

だからリーマンとかもそうだけどさ、そのへんは注意したほうがいいのかなと思うんだけど。

円道

でも、お金ほど良くも悪くも錯覚なものってないじゃないですか。だからこそ専門家がいないと読み解けないっていうのは普通に思いますけどね。

大久保

ああ、そうね。まあ、でも、多分そんなにFPさんとかだとライフプランのパターンって変わんなくて。ただ、そこの安心感みたいなのがあるんじゃない?「一応見てもらってるから」とかさ。

円道

FPさんって、昔、いつだ、10年ぐらい前ですか、FPってすごい普及してた時期ありましたけど。

大久保

ああ、たしかにたしかに。

円道

いまってどういう方が取るんですか?税理士の方とかも取ったりするんですか?

大久保

税理士は多分何科目か免除されるから、取りやすいのは取りやすいんじゃない。ただ、取ってもなかなか稼ぎづらいよね。保険屋さんとかじゃない?

円道

組み合わせってことですよね、結局。

大久保

そうそうそうそう。FP単体っていうのは結構しんどいんじゃないのかな。アメリカとかだとFPが成果報酬みたいなのでさ、商品を提案したりとかして利益の何パーみたいなのやってたけどね。

円道

なんか、デザイナーの人とかがFPとかを持ってたら使いやすそうですけどね。

大久保

デザイナー?

円道

絶対いないじゃないですか。

大久保

たしかに。

円道

税理士が持ってたら、お金の専門家だからFPもクソもないけど。

大久保

うーん、そもそもそんなに箔つかないもんね。

円道

そうですよね。「誰が持つか」になりそうです。

大久保

たしかにね。

円道

女子高生が持ってたら本が書けそうじゃないですか。

大久保

ああ、FP持ってたら?

円道

小学生の女の子が持ってたら、多分それで出版の話来るんじゃない?

大久保

たしかに(笑)。取れんのかな。受験資格があるか知らないけど。

円道

ああ、そうか。

大久保

まあ、取れんならあるよね、たしかに。でも、この人はFPのかけ出しで食えてんでしょ?食えてるけど自信がないんだよね。

円道

はい。

大久保

まあ、「自信もってがんばって」っていう。ただ、金融の世界はおっかないから、表面上に出てるものだけじゃないと思うんで、そのへんは注意しながら進まないと、誰かにはめられて足をすくわれるみたいなことも起きるだろうね。

円道

なるほどね。

大久保

だから、あんま商品の提案とか俺しないから。

円道

ぜひ、財務屋養成講座とか、×FPとか相性よさそうですし、受けてみたりするのもいいかなっていう、客観的にですけど、私は思いました。

大久保

宣伝ありがとう(笑)

円道

(笑)。いや、だって、いまね、ちょうど人増えてますしね。

大久保

え、人増えてる??

円道

養成講座、いま、だって、人多いじゃん。

大久保

多いね。オンラインにしたら俺に殴られないからじゃない?

円道

気持ちわかる~。

大久保

(笑)

円道

酔うと隣にいたくないもんね。

大久保

(笑)。肩パンだから。

円道

しかも欲しがるしね。

大久保

なにを?

円道

「俺にもよこせよ」みたいな、「殴れねえから」って。

大久保

(笑)。それは覚えてないな。それ、だいぶ酔っぱらってんじゃない?

円道

腕、差し出してましたけど。

大久保

(笑)

円道

まあ、というわけで、今日のあたりはこのあたりで終わりたいと思います。

大久保

今日のあたりはね(笑)

円道

すいません。というわけで、ぜひ、また何かありましたらご質問をお待ちしております。大久保先生、ありがとうございましたー。

大久保

ありがとうございまーす。

感想・著者への質問はこちらから