【大手の作法/040】手土産の選び方

某大手製薬会社では

社内で「人たらし」と呼ばれる
MR職(Yさん)がいます。

人たらしとは、
本来「人をだますこと・だます人」
を意味する言葉。

漢字では「人誑し」と書きますが、
この「誑し」が
騙したり、誘惑したりすることを
意味します。

女性の心を弄び、騙す男性を
「女たらし」と呼ぶのも納得できます。

現在は、本来の意味とは違い、
ポジティブな意味で
用いられることが多いですが、

これは、
司馬遼太郎氏が「太閤記」にて
木下藤吉郎・秀吉を
日本史上、もっとも巧みに
人の心を捉えた
人心掌握の天才と描いたことから
変わったのだとか。

話はYさんに戻りますが、
彼は周囲から
以下のように評されており、

  • 挨拶時に一言褒めてくれる
  • いつも笑顔で接してくれる
  • 好奇心旺盛で人の話を楽しそうに聞く
  • リアクションが大きく、わかりやすい
  • 誘いやすく壁がない
  • フットワークが軽い
  • 素の自分、弱みを見せる
  • 一人で仕事を進めるよりも
    周りに頼ってくることが多い
  • 職場やお客さんの悪口を言わない、
    噂話にも乗らない

信頼も厚く、
Yさんの周りには
いつも人だかりと笑い声が絶えません。

大手さんでたまにお見かけする
八方美人のお調子者ではなく、
本当に素敵な方です。

実はわたくし、
彼の上司への手土産や
彼の上司との宴席のお店など、
度々相談しており、

上司の趣を知り尽くした
アドバイスのおかげで
いつも大好評をいただいているのです。

Yさんに日頃の感謝を伝えると
「周りがご機嫌だと、
職場も楽しくなりますよ」と
とびきりの笑顔。

彼のように愛されたい
とは思うものの、

「職場やお客さんの悪口を、、」
という件については
私には
ハードルが高すぎるのです。。。

 


高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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