其の十五 上司ってなに?

イノベーションカードが知らせる
本日の斬り口:上げる下げる
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上司はそもそも

うえつかさ

とも読んで、
対になる言葉は

下司(げし/したづかさ)

だそうだ。
遥かむかし、
荘園制度のとき、

上司(うえつかさ)が
全体を管理して、
下司(したづかさ)が
現地で実務を
取り行ったとのこと。

上司っていう
言葉は

つかさどる
管理する

みたいな
イメージを持つ。

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つかさどるってことを
思いっきり、
目線を上げて考えると、
宇宙兄弟ならぬ、

宇宙上司

って言葉が
思い浮かんだ。
宇宙上司。

とてつもない
スケール感だ。

宇宙上司は
何をつかさどっているんだろ?

法則

だろうか?
だとしたら、
こいつには
逆らない。

逆に上司を
思いっきり
目線を下げて
捉えようとしてみると、

遺伝子上司

のような
ミクロの方に
意識が向く。

遺伝子上司は
一体何を
つかさどる
のだろうか。

拙者たちが
それぞれ

固有の生き物

である情報を
今世で発動することや、
次世代へと
受け渡すことを
つかさどって
いるのだろうか。

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人体でつかさどる、
全体を統べる(すべる)
というと、

が思い起こされやすい。

人体の上司は、
脳なのだろうか?

脳は腸をはじめ
人体のあらゆる
はたらきかけから
その機能を

ゆるされている

感じがする。

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南方熊楠が
夢中になった

粘菌

は、わたしたちのような
脳や神経を
持たない。つまり、

つかさどる

器官がない

生き物でござる。

リーダーもいなければ、
上司も部下もいない。

部分で好きに
動いているようで
集合体として
良い結果をつくりだす。

上司や下司のような
役職を持たず、

臨機応変に
植物的になったり、
動物的になったりと、
環境に応じて
変容する。

その活動は
やたらめったらな
無秩序ではなく、
情報の連携による
秩序を生じる。

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と上げる下げると
いろいろ

つかさどる
統べる

について
あーだこーだ
書いてきたが、

自分

も自分自身の

上司

と言えるのでは
ないだろうか?

飲んでいいよ
食べていいよ
これくらい許されるよ

など甘い声で
許可を出したり、

こんなんじゃダメだろ
もっと何かできないか?
あと少しだけがんばろーぜ

と叱咤激励したりと
自分自身を
成長、発揮させようとする。

自分の内の
上司機能を
うまく扱って
いるだろうか?

あの人があーいった
こいつがこーだから

と自分以外に
文句を述べている時点で、
自分自身が
本当は避けたいはずなのに

自分の外側に
自分をつかさどらせて
しまっているのでは
ないだろうか。

自分上司

自分を自分で
統べるものは
自分の機嫌は
自分でとるものだ。

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上司とは、組織の役職という
理解の範疇を超え、

そもそも、上司とは

自分の機嫌は自分でとることに気づく働きかけ

でござる。

拙者は、美味しいものを食べてるとご機嫌でござるよ。さらば!

 


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野ゆうこ

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

株式会社つくるひと 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)ブランド・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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