其の十六 名刺ってなに?

イノベーションカードが知らせる
本日の斬り口:ひとことで言うと?
ーーーー

名刺か。。。
名刺には大抵、
手渡す人物の
名前が一番大きく
書いてある。

よくよく考えると、

自分の名を印字した紙

が、あっちの世界で
銭湯を経営している
湯○婆の手に渡ったら、
名を奪われて
えらいことになりそうだ。

そーいえば、
天皇陛下は
名刺がないし、

天皇陛下に
自分の名刺を
渡すことは
やっちゃいけない
マナー違反らしい。

名前

のやりとりとは
ビジネス場面で
当たり前のように
なされているが、

実は、何やら深い意味が
隠されていそうでござるな。
ーーーー
って謎を深め
探究するそぶりを
匂わせたが、
まったくそんな気はない。

ってことで、
1つ思い出した
話がある。

発想力を鍛える

という名目で
ワークショップを
開いていたときがあった。

拙者、笹薮から出て、
パンダ侍に
なりたてのころだ。

いろいろなお題に
取り組んで
もらうのだが、
そのなかのひとつに

名刺を使って
名刺以外の活用を
たくさん発想しよう

というお題があった。

手裏剣みたく使う
紙飛行機として飛ばす
折って箸置きにする
メモ用紙にする

など、平面的な扱いや
紙であるという
固定観念から
発想したことが多い。

でもよくよく考えると
なんでもできるのだ。

椅子をつくる

こともできるし、

エプロンをつくる

こともできる。

自分が思い込んでいる
制約を外し、
発想を転換するのは
なかなかできない。

言われてしまいえば

あー、そうだよね
そんなことでいいのか。

なんだけど。

ーーーー
って、名刺に話を
戻すと、

名刺そのものは

長方形の紙

でござる。
そこに印字されているのは

所属先
肩書き
連絡先
名前
事業の案内
理念やUSPや信条
ロゴマーク
ときどき写真

などだ。
受け取った人は
名刺に書かれている
断片的な情報を
読み解き、

勝手に
脳内物語を
構築しはじめる。

ーーーー
たとえば、
肩書きに

女優

と書いてあれば、

へー、女優なんだー。
そういえば仕草が
きれいだなー。

と設定した記号に
ふさわしい情報を
勝手に受け取りはじめる。

代表取締役

だったら、

この人社長か。
若いのに偉いな。

だったり、

この人社長か。
調子いいけど
大丈夫か?

と感心したり
心配したりと
勝手に脳内処理を
開始してくれる。

ハッピーな仕事人

とか書いてあっても

なんだ?
ハッピーな仕事人って。
きちんとしたスーツ着てるけど。
あっ、もしかして、
働き方改革か。

って納得材料を
見つけようと
してくれるものだ。

ーーーー
名刺とは、ビジネス場面における
基本情報を記載してある自己紹介の道具という
表の役割のほかに、

そもそも、名刺とは

自分に向けられる目をセットする装置

という裏の役割がある。
人からの観察眼をセットできる
魔法の道具でござる、yo!
拙者は、肩書きも名もパンダ侍でござる。さらば!


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野ゆうこ

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

株式会社つくるひと 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)ブランド・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

感想・著者への質問はこちらから