小さなブルーオーシャンに出会う旅 第43回「設立当初からアジアでの事業展開で成功したスーパーベンチャー企業」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

第43回「設立当初からアジアでの事業展開で成功したスーパーベンチャー企業」


「EVで世界進出を展開」

「テラモーターズ株式会社」という企業を
ご存知ですか?

恥ずかしながら、私は知りませんでした。

日本では珍しいグローバル完全競争下で
事業を行なうベンチャー企業なんです。

何をしている会社なのか?

EV(電動バイク)の製造から販売までを
海外で手掛けている会社なのです。

現在、アジア諸国では渋滞や大気汚染が
深刻化しているそうです。

実際、インドやベトナムでは、
バイクが現地人にとって主要な移動手段。
しかし、品質の悪いガソリンで走っているため、
排気ガスによる大気汚染が深刻な問題となっています。

社会的課題の解決をビジネスモデルとしているのが、
テラモーターズ株式会社さんなのです。

小さなブルーオーシャンを生み出しているものは何なのか?

まずは、アジアでの大気汚染を改善したいという
社会の問題を起点とした発想を
ビジネスモデルにし、
日本国内ではなく、アジア圏を
ビジネスターゲットにしたというのが、
最大の小さなブルーオーシャンでしょう。

InstagramFOTOGRAFINによるPixabayからの画像

もう一つは、問題の本質、
つまりガソリン車の排気ガスですので、
ガソリンバイクを電動バイクに置換し、
クリーンエネルギーの社会へ移行できれば、
環境汚染の問題が大きく改善される可能性があります。

価格面さえ解決できれば、
電動バイクの需要も拡大することが見込まれます。

さらに日本の技術力を活かしたハード事業に加え、
IoT技術を活用したサービス事業を展開しています。

電動バイクの市場だけを見れば、
世界であったとしても、
レッドオーシャンでしょう。

テラモーターズ株式会社さんは、
日本の技術力で勝負している、
日本の技術力を売っていると
言ってもいいのではないでしょうか?

日本の良いものを
世界に売るというのは、
究極の小さなブルーオーシャンなのかも
しれません。

 

株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。
中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

 

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