人はなぜ絵を買うのか?オーダー絵画という小さなブルーオーシャン
vol.2【自分だけのシンボルを得て、落ち着きと癒しを手に入れる】

 この記事について 

自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。

自分だけのシンボルを得て、落ち着きと癒しを手に入れる

ある協会の代表理事、Hさんは、一見、華やかな何も不自由ない女性でした。でも、人知れず悩みを秘めていました。というのは、その言葉に一瞬耳を疑ったからです。
「強さを得られる絵がほしい。」
強さが欲しい?いや〜冗談でしょう、これ以上何がいるの??

60歳で念願だった本を出版、協会を立ち上げて、またたく間に一軒家が買えるような業績をたたき出したHさん。ハキハキとした口調。依頼までのやりとりも、テキパキ! その頼りがいある姿を慕って入ってくる会員も多い。でも……と、打ち明けてくれました。

「実は、若い頃、産後うつを抱えて何年もなん年も苦しみました。治療薬を手にしないと、どうにかなってしまいそうな時もありました。月日をかけてそれを克服しましたが、今でも対人関係で傷つきやすいのです。それと、大きなゴールを目指す過程であせってぶれます。人は強いと言うけれど弱さを抱えていて。だから、とにかく強さがほしい!」と……。

「こんな風になりたい!」という心の旅。

目指すところがあるなら、今の場所から
飛び出さなきゃいけない、でも、むやみに出ても、迷子になります。
その時、ありたい世界観が【地図】になります。方角がイメージでき、自分の道がわかるのです。

道を知るのに、感情に働きかける絵のチカラが役立ちます。例えば、色は重要な役割をもっていて【心の中にある素質を見つけられる】と、色彩論でいわれています。

だから、素質を見つけるために、その人だけの【色の言葉】をはっきりさせます。
最初にまず、「サロンに飾るので華やかな花の絵がいい。赤で動きとダイナミズムを感じたい」のを引出しました。

次に、無限のいろを表現できる画家の能力を使って、「その人だけの色」を見つけます。
普通は、「赤」と一言でしかいえないものです。でも、画家が様々な赤を描き分けたものを、見比べることで、「自分のはこれ!」と選べるようになります。

絵の主役になる【赤】を何種類も見せました。チューブの赤をそのままたような真っ赤、ローズがかった女性らしい赤、オレンジがかった赤…。

すると、ただ【赤】としかいえなかったHさんが、オレンジがかった赤に「元気づけられた!テンションが上がった!」と見つけられたのです。【Hさんの赤】。それは、色彩論から見ても、【様々なことを克服してきた意志を感じさせ、これからずっと太陽のように人を照らしながら導く赤】でした。
自分だけの色を選べると、不思議と連想が始まります。赤はバラがいい! ワクワクしてきます。さらにHさんは、「あっ! 私の象徴として、白い百合も!」と閃きました。ちょうど、心理的なセミナーでいわれたのを思い出したのです。
この後は、ビジョンクリエイターの出番です。赤から白の色幅が生まれたことで、人格の幅広さが無意識から浮かび上がってきたと分析しました。Hさんにあらためて振り返ってもらうと、前半生で家族間の葛藤や試練も乗り越えていました。前半生で苦労する人ほど、それを武器に後半生、大きく羽ばたけます。高みに駆け上がれます!

実際Hさんは、前半生をかてに、独自のメソッドを生み出したのでした!

そのHさんを…と想像して手を動かしていたら、気がついたときには、何十枚ものスケッチを描いていました。そして世界観が熟成されて、百合と薔薇が溶け合った明るく華麗な作品ができあがりました。

絵を飾ったあと、Hさんが「最初は強さがほしいと願っていたけど、プロセスの中で、つよさは自分にあったんだ、と思えるようになりました。」と、笑顔になりました。

【自分だけの絵】を手に入れるプロセスで、【自分の色】を引き出し、【自分の中にある強さ】も再発見していきました。
人は、自分で自分を発見するとき、己のチカラに気づき、自己実現へと踏み出すことができます。

数年たった今、Hさんは、ズームを取り入れるなど環境の変化に合わせながら、軸をブラさずに協会を発展させています。
この作品には、他にもいろんなポイントがありますが、それはまた別の機会にお伝えします。

 

今回完成した絵『愛(LOVE)』
http://momma-world.com/1843

 

 


 著者の自己紹介 

ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。

今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。

人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。

人生

の節目には様々なテーマが訪れます。

経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。

こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。

でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。

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