vol.50【虹を率いて|引き継いだばかりの会社の危機に驚きの龍が生まれていたOさんの場合】

 この記事について 

自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。

虹を率いて|引き継いだばかりの会社の危機に驚きの龍が生まれていたOさんの場合

オーダー絵画なのに、最初の構想からまったく外れた絵が生まれたことがありました。あまりにかけ離れていたので、「とっても不思議な龍が出てきました」と電話をかけました。すると「実は、会社が危機を迎えていたのです」興奮した声が返ってきました。

それは、先代から会社を引き継いだOさんのオーダーでした。社長は、道がないところにレールを引くのが、1番の仕事です。誰も指図する人がいないから、自分で考えて自分で決めます。自分で考えて自分で決めるということは、成功も失敗も自分で背負うということです。「道がないといっても、似た会社とか、モデルがある。だから、それを真似すればいいだろう」などと思っていたら、一時はうまくいってもどこかでつまずきます。なぜならば、物事の仕組みは、背景や環境を土台にしてできあがっているからです。誰一人として同じ人生を歩んでいる人がいないように、まったく同じ経営資源を持っている会社もありません。だから、たとえモデルがあっても、自分との違いを精査してから、自分に応用する力が必要です。そのためには自分で自分にしっかりと向き合う必要があります。

Oさんが依頼したのは、自分に向き合うことを習慣にするためのオーダーでした。寝室に龍の絵を飾って、寝る時に「今日の従業員とのやりとりはどうだったのだろう」とか振り返ったり、朝起きた時に「今日もがんばろう」と気持ちを整えたりするのです。

だから、最初のセッションで、柔らかいタッチの優しい龍に決まりました。そして、最初の構想で、ふんわりとした龍が現れました。その画像をメールで送ると「優しい感じですね。でも雄大で、楽しみです!」Oさんからかえってきました。

構想では、1ヶ月ほどあいだを置いてから、再び筆をとります。アイデアを寝かせておくと余分なものが削ぎ落とされて、より良いものが生まれるように、絵も時間をおくと構想が進むのです。しかし、その次に筆を撮った時は違いました。

優しい龍のイメージではなく、奇妙は龍が思い浮かんだのです。目が飛び出そうな異形の龍です。優しい顔とはかけ離れています。しかし、そのイメージを絵にしました。画家は、道なき道を体現するもの、というのが私の信条です。自分自身が自分の感覚を信じ、絵に表す。自分の感覚を信じて、行動する。自分に向き合って、絵や絵の背景を冷静に分析する。そうするからこそ、道なき道を拓きたい人の絵が描ける、と考えているのです。

だから、メールで画像を送り、補足するために電話をかけました。すると「実は、会社が危機を迎えていたのです」Oさんの興奮した声が返ってきました。会社は一山越えた後、まだまだ余談を許さないところでした。異形の龍は、特別なエネルギーを送るために生まれたかのようでした。

その後、Oさんの会社は、「厳しい状況が続いているけれど、色々な助けというか、タイミングがピタッピタッと合っていることに驚いています」と聞きました。

そして、ある日、下絵のために、筆を取ったとき。凛々しい龍が現れました。画像をメールで送ると、「ありがとうございます!確かに凛々しい!雄雄しい!でも優しいですね。なんだか、良い先ぶれのようです」Oさんの喜びが伝わってきました。

さらに、本画の龍が完成していく月日の中で、「門間さん、ありがとうございます。ステキステキ!私の龍ですね。今は、3ヶ月連続目標金額をクリアしそうなところです。今月は経営の天王山、今後の指針を見るためのテストスパンでした」と、会社が上向いていく明るさが、伝わってきました。

そして、完成。
「おー!凛々しいけど、美人さんですね!ありがとうございます。途中の龍の構想では、どうなるのかとドキドキしましたが、完成してみたら、賢くてカッコイイ。凛くん、と名前をつけて、呼びかけるようにします」輝く笑顔のOさんには、危機を乗り越えた、たくましさが漂っていました。

 

今回完成した作品 ≫「虹を率いて」

 

<セミオーダー絵画の依頼方法はこちら↓>
「門間さんに描いてもらい」とひそかに思いを育んておられた皆さま、是非ご確認くださいませ。

https://brand-farmers.jp/blog/monma_vision-paint/

著者他の記事見る

 


 著者の自己紹介 

ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。

今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。

人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。

人生

の節目には様々なテーマが訪れます。

経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。

こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。

でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。

>>著者へのお問合せはこちら

感想・著者への質問はこちらから