vol.71【『愛の祈り』|ブレない感情から仕事の効率を上げる方法に気がついたAさん】

 この記事について 

自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。

『愛の祈り』|ブレない感情から仕事の効率を上げる方法に気がついたAさん

「絵を描いてもらう間に、自分が変わってしまうのではないか。
描いてもらう絵が、欲しくなくなるのではないか」

と心配する人がいます。

確かに、ほしいものは変わります。「昨日、カレーが食べたかったのに、今日は刺身が食べたい」とか、誰でも起こります。でも、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、ワクワクしたり‥‥という、【感情】。

幸せでにっこり微笑む。悲しくて泣く。傷つけられて怒る。楽しくてワクワクする。【感情が日々変わる】のは同じです。

その感情と上手に付き合う方法を、絵を通じて手に入れられます。

‥‥ちょっと飛躍しました。

私自身も、最初は驚いたのです。

美術大学出身ですから、絵の構成などは勉強しましたが、教育心理学など教員免許を取るためにかじっただけ。もちろん、絵が好きで感動するから、心に影響があるのは知っています。でも、感情と上手につきあう方法までサポートできるとは思いませんでした。

しかし、オーダーを描いていく中で、クライアントたちが気づかせてくれました。

例えばAさんは、「絵に緑色がほしい」と感じました。緑色といっても、若葉のような色からメタリックな輝く緑など、質感から色の濃さまで実にさまざまです。でも、画家と違って普通は「自分が好きな緑色っていったいどんな色だろう?」と深く考えることはありませんし、色の種類も知りません。だから、一緒にどんな緑色が欲しいのかを考えていきました。
すると、「自然が好きだからだ」と気がつきました。さらに、「なぜ自然が好きなのだろう?」と自分に問いかけてもらうと、緑に接するのが自分をリフレッシュしてくれるのがわかったのです。

視覚や聴覚などの五感、さらに筋肉など体の内部まで‥‥、感覚は、快や不快、好ましい、美しいなどの感情とつながっています。脳は、感覚と感情は結びつく構造。扁桃体など哺乳類脳や情動脳と言われる部分、大脳辺縁系の働きです。

「毎日眺めたい絵はなんだろう?」シンプルな問いを、玉ねぎの薄い皮を一枚一枚剥がしていくように、心の奥へと投げかけていく。その一歩一歩を自覚することで、感情を客観的に眺めることができるのです。

次に、行動へ目を向けてもらいました。緑がリフレッシュに繋がるのならば、絵をみるとともに、毎日の中で自然をみる時間が作れないかと提案したのです。当たり前にやっていることを、他人目線でふりかえってもらいました。すると、朝の時間を調整すれば、近所の緑豊かな神社を通って通勤時間できるのがわかりました。

「毎朝きもちいい!今まで20年もここで暮らしてきたのに、なんで気がつかなかったのか」Aさんは驚いていました。

効率を考えて仕事優先できたので、まわり道をして自然を楽しんでいいとは思いつかなかったそうです。しかし、神社に寄り道を始めたら、とても気分が良く仕事ができるようになって、効率も上がったのです。

私たちは普段、見たり聞いたり触ったり、感覚で世界を味わっています。しかし、会議中に「なんて座り心地がいいのだろう」と会議室の椅子に注意を向けたら仕事になりません。あえて気づかないように、感覚を閉じています。満員電車や人混みなどでも同じです。

閉じることで、自分を守っているのです。

守ることが習慣になると、感情を解き放っていい時を忘れることがあります。でも、適切な時に解き放つと大きな力を与えてくれるのです。

Aさんの絵は、さらに、祈りや新しい目標への胸の高まりなど、さまざまな感情に結びついていきました。同時に、花々が咲き乱れる色彩豊かな作品へと変化していきました。

実は、この絵は龍が出発点でした。人を統括する日々だからこそ,切実に新たなステージに向かいたい。そのための龍がほしい。そこから、従来の龍のイメージを覆す作品となっていくのですが、それはまた別の物語です。

 

今回完成した作品 ≫「愛の祈り』

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 著者の自己紹介 

ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。

今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。

人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。

人生

の節目には様々なテーマが訪れます。

経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。

こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。

でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。

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