vol.78【『愛、感謝、そして前進』|学習塾での面談に使う部屋に絵画を置く効果 Aさんの場合】

 この記事について 

自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。

『愛、感謝、そして前進』|学習塾での面談に使う部屋に絵画を置く効果 Aさんの場合

「学習塾に、絵があれば、なんとなく落ち着くかな」なんとなく絵を飾るのはもったいないです。

塾だったら、子供や保護者が出入りするから額に入れて飾るでしょう。部屋の中でも大きな存在感を放ちます。上手に飾れば、部屋の雰囲気もつくることができます。また、ポジティブな心理効果も得られます。

脳科学の実験で、サルで調べたところ視覚の脳の領域は、大脳新皮質の約55%になるという結果があります。それは、感情を司る扁桃体にもつながっています。見ることは、感じることにつながっています。脳科学的にも、絵画が心地よい空間作りに大きい影響を与えているのです。

「塾の面談室に花の絵を飾りたいのです」真面目で熱心なAさんから依頼がありました。研究者肌で、塾の教材も自分で作る経営者です。

「おっしゃる通り、小学生のお子さんでも緊張が解けるように、お花の絵がいいと思います。色は大人も癒される落ち着きにすることで、保護者も癒されます。ベージュを使うことで、上品な雰囲気をつくりましょう。

面談室は、心と心が触れ合う場所。気持ちよく触れ合える前提を整える絵画を飾れば、面談する側も面談される側も最高の状態で話をすることができます。絵は、無意識に目に入るものですから、声高に主張したり目立ったりしません。しかし、五感情報の80パーセント以上が視覚と言われるように、無意識に大きな影響を与えます。

学習塾面談室の絵は、面談する人と面談される人の双方にポジティブな効果を得られるのが理想ですよね。

教室に面談に来る人にとっては、緊張をときほぐす空気を与えてくれる絵。しかも、子供から大人まで年齢層が広く、男女問わず‥‥。

そして、Aさんやスタッフにとっては、仕事に使ったエネルギーを癒してくれる絵。繊細なタッチで描くことで、ご自身も落ち着いた気分で仕事に取り組むことができます。

大きさは、部屋に合わせて、22×27センチのサイズはいかがですか?」提案すると、Aさんはにっこりと笑いました。「素敵です!今まで、心に直に触れるような安らぎを門間さんの絵から感じてきました。面談室にくる絵も楽しみです。詳しい内容は、お任せします。よろしくお願いします」

さて‥‥、お任せされたため、どんな花をどんな色合いで描くのか?考えました。一人ひとりに合わせて細やかな指導をする塾です。さまざまな花を描くことで、多様性を大切にすることを表現しよう。色彩も、同じようにいろんな色を使おう。

花々は、優しい赤からオレンジ、温かみのある青にしました。

色は、形を捉えるより前に目に飛び込んでくるそうです。また、心に色々な影響を与えると言われていて、色彩心理の研究が進められています。

ピンクがかった赤は、愛や優しさ
オレンジは、親しみやすさ。
青は知性や理性。
ベージュはアースカラーとも呼ばれ、落ち着きを伝えます。

塾が面談者に伝えたい空気感を、色合いで表現できるように考えました。

そして、完成。「できました!」画像をAさんに送ると、「お花以外は、全ておまかせだったのですが、近所の園芸店で『ほしいな』と、とても気になっていた色合いのバラが入っています!」返事がきました。オーダー絵画を描いていると、しばしばこういうことが起こります。科学ではわからない不思議。これもとても大切。

絵を届けにいった直後、「なんとも気持ちのいい絵です。どんどん売り上げが立ちそうな感じです!」

これは、今から9年ほど前の話です。

そして、言葉通り、Aさんは塾を拡大していきました。

 

今回完成した作品 ≫『愛、感謝、そして前進』

 

著者他の記事見る


 著者の自己紹介 

ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。

今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。

人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。

人生

の節目には様々なテーマが訪れます。

経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。

こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。

でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。

>>著者へのお問合せはこちら

感想・著者への質問はこちらから