【コラムvol.18】
懐かしいあの頃、
よみがえる想い出は、紋切り型。

僕は、求人誌の広告を地道につくっていた。
手にできるコピーライティングの対価は、カラー広告の注文が多くない上に、
片面の小さな広告サイズも多く、手がかかるわりにはさほど儲からない。
稼ぐために制作量に追われながらも、質を高めなきゃ、と毎日あくせくしていた。

不動産情報誌やカラー多ページ広告で、たっぷり稼いでいる人もいたが、
僕はそっち側にはいなかった。アルマーニのスーツは持っていたが、
六本木で踊りあかしたこともない。仕事の虫だった。

結婚し長女を授かったばかりの僕は、
バブル時代にはむしろ、経済的閉塞感に将来不安を覚えていた。

地価や株価の際限のない高騰で資産家が膨張していく様は、
現金も投資資産も持たない僕にとって、
「このまま東京にいれば格差の下層で終わってしまうかもしれない」
と滅入ってしまう憂鬱な現象でしかなかった。

青天井の経済拡張の中で、
僕のように、『どん詰まりの頭打ち感』を抱いていた人間もかなり多いはずだ。

今、経済格差による社会の分断が問題となっているが、
30年前のバブル景気の下でも、同様の社会問題はあったのである。
浮かれる人間、沈鬱になる人間。その混在が、バブル期の実相だ。

会社の歴史を振り返り、
アイデンティティーにつながるトピックを物語化するプロジェクト。
未来へむけた事業サービス育成のために、
マーケットの動向を考察し、リーチ方法を企画するプロジェクト。

そんな仕事が多い。どちらも、『人々の生と時代』を捉まえる仕事だ。

薄い皮膜のような一側面をなでて、紋切り型で終わるような仕事はしたくない。
混在の実相に迫って、発見のある厚みをもった仕事がしたいと思う。

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【ハッテンボール・グループ 代表取締役 伊藤英紀】
企業表現コンサル/コピーライター 1961年生 広告学校と大学をダブルスクール。㈱リクルートで、バイトなのに制作チーフを務めたのち、同社契約コピーライターに。1990年 前身 伊藤英紀事務所を創業。※元ワイキューブ取締役 

 

 

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