このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/夢の1勝を目指す人たち
「超大手さん」が始めたばかりの「新規事業」のミーティングに参加させていただきました。
「超大企業」とは、「資本金が1,000億円以上」で、「研究開発費が1,000億円前後」の民間企業を指す、と言われていますが、まあ、でっかい規模のビジネスを推進している会社です。
そんな組織にいて、こちらの新規事業に「立ち上げメンバー」として携わっているのは、わずか「20名」程度。
一年ちょっとの「trial and error」を重ねているものの、なかなか簡単には進んでいない状況であり、「焦りや不安」が溢れ出してきているメンバーもちらほら見られるようで、
主要メンバーのひとりが、こんな話をされていました。
(素敵やなと感じたので、シェアします!)
世界最古の共和国、サンマリノって知ってますか?
四方をイタリアに囲まれている小さな国。
日本で言ったら、世田谷区と同じくらいの広さの小さな国ですが、
開国以来1700年間、一度も戦争をしたことがない国と言われています。
そんなサンマリノのサッカー代表チームは、これまで「155試合で1勝4分150敗」の成績。
初勝利をあげたのは20年も前の話で、世界ランクは最下位。
最近キャプテンを務めているヴィタイオーリ選手は、デビューを果たした2007年から、85試合で0勝4分81敗。
それでも、サンマリノ代表の一員として勝利を祝うことを「究極の夢」として、なかなか出口の見えないなかでも戦い続けているんです。
僕が見たインタビュー記事では、
「夢の1勝を成し遂げた時は、これまでにない最高の感覚を味わえるだろうな」
「それは自分だけじゃなくて、監督やチームメイト、そしてサポーターにとっても特別な事件になることと思う」
なんて、話していたんだけど、
ぼくらもサンマリノ代表みたいなもんじゃない。夢の1勝を目指して経験値を積み上げていこうよ。
サンマリノの周りにはサッカー大国のイタリアがあってさ、環境的には強くなれそうじゃない。でも、なかなか簡単にはいってない。
ぼくらの周りにも超大手な組織があって、学べること、活用できること、山ほどある。
でも、今は簡単じゃない状況。
でも、諦めないで、やり続けてさ、これまでにない最高の感覚を味わいましょう!
NHKにて18年ぶりに「新プロジェクトX 挑戦者たち」がスタートするようですが、いつかそんな番組に取り上げられるほどの「特別な事件」を引き起こしてほしいものです。