このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/3年ごとに訪れる“悲哀”の正体
「大手各社において、“パーパス経営”が浸透しているようにも、まったく進んでいないようにも感じます」 ――某大手人事部長Aさんの言葉です。
確かに最近では、多くの大手さんがパーパスを定め、それを実現するためのミッション、ビジョン、バリューなどを掲げています。
Aさん曰く、
これまでメジャーだった“理念経営”が「企業としての価値観や行動指針に重き」を置いていたのに対し、“パーパス経営”は「企業が社会に対して何のために存在し、どんな貢献をするか」という「存在意義(社会性・外向き視点)を重視する点」が主な違いなのだそう。
背景には、SDGsやESGへの関心の高まり、ミレニアル・Z世代の価値観の変化、不透明なVUCA時代への対応、DX推進による事業変革の必要性、そして「企業は何のために存在するのか」という問いかけがあります。企業は、単なる利益追求から社会課題の解決へと、存在意義を明確にしながら持続的な成長を目指す――そんな時代の流れです。
ところが、Aさんの会社では「なかなか浸透しないんですよ……」とのこと。
一体なぜ?
Aさん曰く、「高松さんもご存知の通り、ウチの会社は3年ごとに“社長が親から降りてくる”じゃないですか……」と。
トップが変わるたびにパーパスも見直され、“新しい想い”がまた掲げられ……を繰り返しているのだそうです。
この「3年サイクル」こそが、パーパス経営の“浸透を阻む最大の壁”になっているのかもしれません。
大手子会社に勤める方々がふと感じる、静かな悲哀。
その正体を見た気がしたのであります。


















