「今期赤字で資金ショートに陥りそう。どんな対策があるのか。」飲食店を経営するご友人に関する質問に回答します。銀行からは借入も拒否されてしまったとのこと。復活の兆しを求めるために必ずやってほしい銀行借入の返済リスケジュールとその注意点については確認しておきましょう。(音声はこちら)
こんにちは。円道カズキです。大久保圭太の財務アタマを鍛えるラジオ~マネトレ~。大久保先生、本日もよろしくお願いいたします。
お願いします。
さあさあさあ、前回の森本さんは話が振りきってましたけど。
そう?
ええ、なんか投資家っぽい話でした。したことなかったですよね、意外と。
「いかに経営をしていくか」のための財務だったのが、「投資家目線での資本主義で勝ち抜くための財務」みたいな話で、もはや財務じゃないじゃん!ぐらいの。
財務だけど、投資の話はあんまり言うとやらしいからあんま言わなかったけど、言ってこうか(笑)
聞きたいですよね、あの角度の話は。ちょいちょい出していただいて。
ちょいちょいね。
で、海外の話、全然していただけませんでしたけど。
え?
シンガポールに行ったのは分かりましたが、他は?
他は大して行ってない……なんか……いろいろだよ。
隠すアウトカムなんですか。
聞くアウトカムなんだよ(笑)
気になる気になる。みんな気になるじゃないですか(笑)。
君一人だけ。
気にしない。
君次第だね。
いきます。質問でいいですか?
質問以外何かあるの?(笑)
いや、だから、どこに行ったか教えてくれないんだなと思って(笑)
あはは(笑)。質問いきましょう。
いきましょう。今回は飲食店をされている社長さんの相談を乗った方から質問来ております。間接的な質問です。飲食店を5店舗経営されています。当初10店舗あったのですが、不採算のため5店舗に縮小しました。借入が多く現状の利益では返済ができないため、金融機関から借り換えをしてもらいながら経営してきましたが、今期大きな赤字を出したようで銀行から借入を拒否されてしまい、このままだと資金ショートしてしまいそうだと言っています。どのような対策があるのでしょうか?
重てえな。
読み方かもしれません。
言い方ね。
いやいやいや、大事な話ですよ。
大事な話だけど、その人どういうタイミングでその話聞いたの?飲み会とか?
これをここに聞くってすごいですね。
ね。
多分答えられなかったんでしょうね。
まあ、そうだろうね。いやぁ、でも重たいね。
経営者仲間とかではありがちな話だったり。
早く止めてあげな、返済。
即答やめてください(笑)。
え、だって大変!返せないっ…
もうちょっとゆっくりと。
ああ、そうかそうか。
終わっちゃいますから(笑)
いいじゃない、効率的だよお互い(笑)
止めてあげないと。
返済止めなよ。
じゃあ整理していきましょうよ。いきなりズバリ回答かっこいいんですけど。
負債が多いんでしょ。で、借り換えで回してたと。
はい。
で、もう貸してくれなくなったんだよね、要するにね。
そうですね。
貸してくれなくなったら、もう返せないんだったら止めないと回んないから、返済をさ。あと、多分あれだろうね、消費税とかも大変な気がするんだよね。
と言いますと?
消費税の納税も結構重たいじゃない?やっぱり。日銭商売だから飲食って。毎日消費税みんなからもらってるけど、使っちゃうんだよね資金繰りに、どうしても。預かったもんだからっていうけど、分かんないじゃん?で、資金繰りきつかったら使っちゃってるから。多分その辺も止めたりとかしたほうがいいだろうし、社会保険とかも多分重い気がする。それを止めなきゃいけないよね。
「さあ、どこからやるか」とか、いろいろあるじゃないですか。
まあ、まずは……でも、そんな感じだと同時じゃん?全部。
でも、社会保険って止めれるんですか?
お願いしなきゃダメだけど、まあ延滞だよね。そんなに今は長くまってくれないかもしれないから。でも、ちょっとの期間止めたほうがいいかもしれないね。あと、税金も一応「換価の猶予」っていうのがあるから、消費税を少し止めて分割払いにするみたいな感じで。
延滞的な感じになる?
延滞だね、基本的に。
どのぐらい延ばせるもんなんですか?
1年以内。それは足下を何とかするだけなんで、一番多分大きいのは銀行の返済だと思う。だって、10店舗分でしょ?要は調達が。例えば1店舗3,000万とかだとしたら6,000万借りてるような状態になってるってことで、まあ無理でしょう、返済すんの。そしたら止めないと回んないよね。
いわゆるリスケということですか?
そう、リスケジュールをしないといけない。リスケって、抵抗感が大きいのかね?
まず心理的抵抗感?
そう。
そもそもやれるの?みたいな。
やれるの?とかね。この間もお客さんのところの社員が社長にすげえ絡んでさ。「リスケするなんて、うちの会社どうなるんや!」みたいな。いや、どうもならんからっていうね、生き延びるためにリスケするんだけど?みたいな。
あ、その話、ちょっといい話というか、聞きたい話ですね。
「返済止めるイコール潰れかけ」みたいな、まあ実際良くはないから、銀行さんに迷惑かけるわけだし、だけど、迷惑かけんなら破産しちゃえばいいんで。
本当の迷惑が破産。
まあ、迷惑かどうかはいろいろあるけど、生き延びようとして返済止めるわけだから前向きなわけですよ。だって、後ろ向きで「どうでもいいや」って思ったら、そのまま放っておけばいいじゃん?面倒くせえし(笑)
言い方はちょっと雑ですが、はい。
いやいや、でもさあ、ホントにもう社長が経営もしたくないし「こんな赤字でやってられん」と、そしたらもう自己破産すればいいんだよ。じゃないからリスケジュールするわけじゃない?その今相談されてる方が本当は銀行にちゃんと相談してるかだよね。借りてる金融機関に、まあ、店舗閉じてる段階でさ、銀行だって何となく分かってるわけだから、で、借り換えしてるときに分かってるから、いきなりドンって「赤字ですよ、リスケさせてください」って言うよりは、段階的に相談をしてったほうがいいだろうけど、結果としては変わらないよね。止めなきゃいけないときは止めなきゃいけないので。結構心理的なところはあるんだろうね。あと、「借りれなくなるんでしょ?」って言われるけど、借りれなくなりますよ。借りれるわけないじゃん。それはしようがないですよ。本当は借りて回していったほうがいいとは思うけど、借りられなくなったときに、やっぱり月々の返済額をちゃんと見てみることだと思うんですよ。それが例えば300万返したとしたら10か月で3,000万じゃない?そうするとそれって3,000万借りたのと同じじゃん?その状態のB/Sとかで3,000とか調達するの結構大変だと思うんだよね。しかも飲食で運転資金は借りれないから。赤字資金って分かっちゃうじゃない?であれば、やっぱそのときに「それと同じ効果だな」っていうのをちゃんと冷静に判断して、まずは「借りてるのと同じだな」っていう。で、質問者さんは「もう借りれない」って言うけど、まだ借りようとしてんの?っていう話だしね。
まあ、やってること一緒ってことですよね。
そうそう、やってること一緒だし。「新店舗出せない」って言うけど、出せないよ。出さないほうがいいでしょうしね、今のタイミングでは。ちゃんと改善させるっていうことが大事だから、それまで返済を待っていただくってだけなんで。「だけなんで」って言うとね、金融機関さんが聞いてるとあれだけど、前向きだからね、復活しようとしてるから絶対。破産するためとかにやってないから。ってことはまず理解すべきだよね。
じゃあ、積極的にリスケしたいという意味ではないですが、ちゃんとやっていくっていうのを覚悟するのであれば。
そう。だって倒れちゃうから。それは金融機関も分かってくれるじゃん?倒れちゃうならちゃんと1回滞っても復活させるっていうことをやらなきゃいけない。なので、その復活への心理的なところが多分一番大きいんだと思うよね。
どこに対してアドバイスかは難しいですか?
だからって堂々と「止めろ」って言っちゃダメだけどね。ちゃんとそれは誠意込めてやってほしいけど。あとは、よくあんのは「ここだけは返していいですか?」とか言われる。ダメだよ、債権者は平等だから全行一斉に止めなきゃいけないし。で、全部同じ条件でやっていく。だから、はじめにメインバンクに話をして納得してもらって、そこで他の銀行にも話をして同じ条件で1回止めて。で、様子を見ながら徐々に返していくっていう。たしかにリスケ1回入ると捻出するのはなかなか時間はかかるとは思うけど、まずは回復させることが大事だから、キャッシュ貯めるってことが大事なんで、っていうアドバイスを……多分、まあ、でも、しにくいわな。
てか、そのアドバイスなかなかできる方いないですよね。
まあね、怖いしね、無責任だよね。まあ、いきなりロックされるとかはないから。だから、そういう手続きとかを間違えちゃうと怒られるよね、1行だけ返しちゃうとか。
なるほどね。その辺は分からないですもんね。
そう。だから、残高が超少ないとことかも止めなきゃいけないからさ。そうすると銀行がさ、知ってるくせに「うちだけ返してください」とか言うのよ。できないでしょ?っていうのを「どうせ分かんねえから」と思ってやってくるから、その辺はやっぱ注意しなきゃいけないし、そのときは誰か専門家を入れたほうがいいと思う。税理士さんができればね、税理士さんも結構やってると思うんだよね、悪くなってる企業が結構多いからね。リスケの対応できる人も多いので頼ってみるか、できなかったら誰か専門家に言ってもらうとか。あとは、すごい厄介だと銀行側が「中小企業支援協議会とかを入れてくれ」とか。この間さあ、うちのスタッフが支援協案件でやったときにさ、はじめにいろいろ打ち合わせっていうか面談とかしててさ、「ところで、おたくの代表『借りたら返すな!』って本出してますけど、どういうつもりだ?」って言われたっつって(笑)
ホントに?(笑)
「どういうつもりだ?」と言われたんですか?
「っていう本出されてますよね?読んでませんが」みたいな(笑)
釘刺された?
そう。「おまえ、なんかそういう悪い事やってねえよな?」みたいな。「ちゃんと読んでください。『返せ』って書いてあるから」っつって(笑)。「焦ったわ~!」っつって(笑)
スタッフさん可哀想ですね。
ブランディング間違えたかな(笑)。再生案件やりづれぇなと思って(笑)
今後のネタには使えます。
そうそうそう(笑)。「返すな」とは書いてるけどさ、アマゾンのレビューでも文句言われるようにタイトルが大げさなだけで(笑)。なので、前向きにリスケをすると。そういう手続きのやり方は「借りたら返すな!」に書いてあるんで(笑)。何ページかは忘れましたが読んでいただいて。
読んでいただいて、それでも分からなければ大久保先生ないしそちらのほうが得意な税理士の先生にご相談するなりして進めたほうがいいということですね。ぜひ、この方、お友達なのか仲間なのか分かりませんが、今の回を要約して伝えていただいて、ぜひ活かしていただきたいですよね。
はい。
というわけで、今日は結果的にいい話を聞いたなあという感想でした(笑)
なんだそれ(笑)
というわけで、本日もありがとうございました。
ありがとうございます。