GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道
引き続き、人事・組織領域で「2023年のHRトレンド」についての記事を
Forbesから引っ張ってきています。
今週の記事はコレ
Top Ten HR Trends For The 2023 Workplace
2023の職場で見られる、HRのトレンドトップ10
(https://www.forbes.com/sites/jeannemeister/2023/01/10/top-ten-hr-trends-for-the-2023-workplace/?sh=6cdba04f5933)
トップ10のリストは下位の通りです。
1. Employee Well-Being Is A Human Imperative
2. Skills-Based Hiring Is On The Rise As Companies Recruit For Potential Rather Than Degrees
3. The Future Of Work Is Flexibility For All Employees
4. Hybrid Learning Will Force Companies To Re-Invent Their Brick-And-Mortar Corporate Academies
5. ESG Reporting Will Expand Beyond Compliance To Attract Talent
6. Human Skills Are The New Hard Skills For The Future Of Work
7. Hybrid Working Is Here to Stay and Success Starts With Defining It
8. The Future Of The Office Will Be To Bring The Off-Site Vibe On-Site
9. Humans And Bots Create A New Blended Workforce
10. HR Burnout Is A Crisis That Needs To Be Addressed
今週は「5.ESG Reporting Will Expand Beyond Compliance To Attract Talent」を読んでみます。
5.ESG Reporting Will Expand Beyond Compliance To Attract Talent
(ESG報告書はコンプライアンスを超えて人材確保領域まで影響する)
In fact, accountability for ESG goals has become a factor in executive level variable compensation. Our research at Executive Networks, entitled The CHRO of the Future, reports that one-third of companies include ESG metrics in executive level variable compensation plans.
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実際、ESG目標に対する説明責任は、役員層の報酬変動の1要素になっている。エグゼクティブ・ネットワークスの調査「The CHRO of the Future」では、3分の1の企業が役員層の変動報酬制度にESG指標を盛り込んでいることが報告されている。
念のためESGについてです。
2000年代の必須用語で、今のSDGs文脈に繋がるコンセプトです。
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ESG:環境(E: Environment)、社会(S: Social)、ガバナンス(G: Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉で、これらの三要素が現代経営には必要である、というコンセプト
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欧米ではESG目標が各役員に設定されているケースが多いとのことです。
進めます。
Some companies are even creating a new C-suite title, Chief ESG Officer.
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企業によっては、「チーフESGオフィサー」という新たな肩書きを設けるところも出てきている。
出ましたね「CESGO」ですね。「CXO多すぎ問題」ですね、いわゆる。
名刺にCESGOって書かれてても、「チーフESGオフィサー」って気づかないですよね。
ロシアの企業名みたいです、個人的な感想ですけど。。
流石にこれは無理矢理すぎますね。いくらなんでもですね。
A recent study by Nielsen found 48% of consumers care about ESG, including 83% of millennials. According to a Harvard Business Review study, 9 out of 10 employees said they would trade a portion of their life’s earnings for greater meaning at work.
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ニールセンの最近の調査によると、消費者の48%がESGに関心を持ち、特にミレニアル世代の83%がESGに関心を持っている。ハーバード・ビジネス・レビューの調査によると、従業員の10人中9人が、より大きな「意義」のために、自分の収益の一部を交換できる(差し出せる)と答えています。
ミレニアル世代やZ世代とESGの相性がいいのは、SDGsの系譜からも明らかですね。
ESGを重視している企業に入りたい若者が多いし、ESGを重視していない企業は「採用」そのものがうまくいかないよ、ということでしょう。
おそらく一番大きな示唆は、冒頭のタイトル部分にあると思います。
タイトルをシンプルに読むと「ESGはコンプライアンスを超える」ということです。
コンプライアンスだけだと「人は採用できない」けど、ESGは「人を採用できる」ほどの強いカードである、と解釈しました。かつ、納得です。
CESGO(チーフESGオフィサー)に関しては、全然納得できませんけど(笑)
本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。
小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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