GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道
先週に引き続き「車産業」についての2025年予想がForbesに掲載されていたので、読んでみたいと思います。
今週の記事はこれ。
Global Automotive Outlook: Predictions For 2025
(自動車産業の展望:2025年予測)
https://www.forbes.com/sites/sarwantsingh/2025/01/13/global-automotive-outlook-predictions-for-2025/
下記の8つのトレンドがあげられています。
(ランキングではなく、一覧としてのリストという感じです)
1. EVs and Global Car Sales Will Run Out of Juice
2. Hybrids Will Take the Spotlight
3. Software-Defined Vehicles (SDVs) Will See High Demand
4. Driverless Vehicles Will Be the Future of Connected Cars
5. Chinese EV Brands Will Rule the Light Vehicle Segment
6. Luxury Car Sales Will Skyrocket Over the Next Few Years
7. Integrated Powertrains Will Be Standard in Electric Vehicles of the Future
8. New business models – Multi Cycle Leasing and Energy Services – Will Offer Carmakers New Revenue Streams
先週は「1. EVs and Global Car Sales Will Run Out of Juice」を見ましたので、引き続き「2. Hybrids Will Take the Spotlight」を見ていきます。
2. Hybrids Will Take the Spotlight
(ハイブリッド車が脚光を浴びる)
The efficiency of electric power combined with the reliability of traditional engines has contributed to the rise of hybrid vehicles worldwide. Hybrid vehicles offer the perfect compromise of lower emissions and improved fuel economy without the need for charging. In 2024, hybrids saw a YoY growth of over 19%, which is expected to increase to over 23% in 2025.
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電気の効率と従来のエンジンの信頼性が相まって、世界的にハイブリッド車が台頭している。ハイブリッド車は、充電の必要なく、低排出ガスと燃費向上という完璧な妥協点を提供する。2024年、ハイブリッド車は前年比19%以上の成長を遂げ、2025年には23%以上に増加すると予想されている。
先週の項目では「EVのマーケットが息切れする」と予測されていました。
代わりは結局のところ「ハイブリッド」ということです。一周回って元サヤですね。
Hyundai is planning to ramp up its hybrid offerings under its ‘Hyundai Way’ strategy from seven to 14 models by 2030, while Suzuki is introducing an affordable hybrid powertrain in 2025, starting with its Fronx model. Toyota continues to emphasize hybrids as a crucial part of its electrification strategy, with a series of hybrid launches planned for 2025.
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ヒュンダイは「ヒュンダイ・ウェイ」戦略のもと、2030年までにハイブリッド車のラインアップを7モデルから14モデルに増やす計画であり、スズキは2025年にFronxモデルから手頃な価格のハイブリッド・パワートレインを導入する。トヨタは引き続きハイブリッドを電動化戦略の重要な一部として重視しており、2025年までに一連のハイブリッド車の発売を計画している。
韓国のヒュンダイがハイブリッドにかなり力を入れているのですね。
14モデルものラインナップとは、かなりのバリエーションになっています。
日本車だとやはりトヨタが中心に回るみたいです。
As EV makers in China engage in a price war due to declining demand, Chinese brands with strong hybrid offerings are gaining popularity. A few hybrid models are even priced below their EV and ICE counterparts, further attracting Chinese consumers to hybrids, especially plug-in hybrid (PHEV) and extended-range hybrid (EREV) models.
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中国でEVメーカーが需要減退による価格競争を繰り広げる中、ハイブリッドに強い中国ブランドの人気が高まっている。いくつかのハイブリッド・モデルは、EVやICEよりも安い価格設定さえしており、中国の消費者をハイブリッド、特にプラグイン・ハイブリッド(PHEV)やエクステンデッド・レンジ・ハイブリッド(EREV)モデルにさらに引き付けている。
中国だと、数年前まではEVのメーカーがしのぎを削っていたわけですが、直近だと「EVよりも安いハイブリッド」というポジショニングで、PHEV(プラグインハイブリッド)車での競争へとシフトしている、とのことでした。
ということで「EVの成長が終わって、再びハイブリッドの領域で熱い戦いが繰り広げられる」という話でした。
本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。
小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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