「保険診療からは手を引くべき?」〜お医者さんは、なやんでる。 第65回 〜

第65回 「保険診療からは手を引くべき?」

お医者さん
お医者さん
自由診療ってどうなのかなあ。最近そちらに舵を切る医者が多いようだけど…。
お医者さん
お医者さん
保険診療は政府の方針次第で儲けが変わってしまうし…うちも自由診療に乗り出すべきかもな。
確かに先々のことを考えると、自由診療への対応はかなり重要ですよね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
やっぱりそうだよね。知り合いがそちらに方向転換してかなりうまくいっていて………って、あなた一体どなたです?
はじめまして、ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
へえ、そういうあなたから見ても、やっぱり自由診療に切り替えた方がよさそう?
端的に言えば、イエスです。自由な発想でサービスを企画できる自由診療は、売上的にもマーケティング的にも検討する価値があるものだと思います。ただ、かといって保険診療に未来がない、というわけでもないんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ん? そうなの? だって政府はずっと医療費削減の方針でやってきてるじゃない。それが今後変わるとは思えないんだけど。
仰るとおりです。なのでマクロ的に見れば保険診療からは早めに手を引いた方がいい。でも、ミクロで見ていくと、保険診療でも十分に売上が期待できる分野はまだあるんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ミクロで見るって…政府の方針なんてそんな事細かにわかるものなの?
医療分野に関しては、厚生労働省が出している「厚生労働白書」を読んでみると、けっこう色々な事が書いてありますよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふうん。例えばどんな分野が注目されているの?
今は地域医療構想や医療関連イノベーションの推進、コロナウィルス関連ですね。このあたりに絡むものはまだまだ安定した売上が期待できます。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふーむ、なるほど。ある程度分野を絞った対応をすれば、まだまだ保険診療も捨てたものじゃないと。
そうです。保険診療というのは、言わば政府が元請けの下請け仕事です。元請けの方針を知れば、よりいい条件で仕事が受けられるようになるんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
確かに(笑)。そう考えると、上の考えてることをしっかり知っとかないとと思うね。
ええ。そして保険診療で安定した売上が確保できていれば、自由診療への挑戦もかなりやりやすくなります。いきなり自由診療100%に舵を切らなくても、うまく両立してやっていく方法を見つけたほうが、建設的な経営ができるような気がしますね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
うんうん、確かにそうだね。未来が不安なあまり極端な選択をしちゃいそうだったけど、冷静になれてよかった。またぜひ相談に乗ってよ。
もちろんです!いつでもお声がけください!
絹川
絹川

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医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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