中小企業のM&Aが進まないのは税理士のせいかもしれない【読むPodcast | マネトレ126-後半】

他回でゲストにお越しいただいたM&A推進財団の白川さんと、大久保先生が登壇したセッションにちなんだお話。後継者不在企業が多いこと。うち50%の企業は利益も出し続けているということで、M&Aなどを、税理士が経営者に適切に案内する任務がせまられているようです。(音声はこちら
円道

前回のゲストでM&A推進財団の白川さんにゲストで出ていただきましたけど、その白川さんと大久保さんが第1部のセッションで、対談形式で、経営者・士業向けにやって。

大久保

そうそう。一応LINE公式でアーカイブを送ったんで、見れると思うんで、スルーしちゃった人はあれですけど、一応4部までぜんぶ送ってて、僕と白川さんで業界のいろんな問題の話をして。でも、完全に第2部の林田さんに持ってかれたけどね。めちゃめちゃおもろかった、あの子ね。

円道

24歳女子ですか。

大久保

うん、かまぼこ屋社長。「かまぼこ持ってきて売れよ」って言ったら「無添加だから日持ちしないんで無理です」って言われて、「あんま知らないんですね」みたいな顔された。

円道

でも、あのかまぼこ……まあ、その話はいいです。でも、たしかにね、ものすごい感動を生んでましたよね。「なぜ自分が4代目社長として、かまぼこ屋を3代目から継承するに至ったのか」っていうね、学生時代からの、九州を駆け巡る話があるんですけど。

大久保

そうそうそう。

円道

あれ、ほんとに経営者の人たちほど響いてましたよね。

大久保

そうね。

円道

「なんか大事なもん忘れてた気がする、俺ら」みたいな声がいっぱいあって。

大久保

いやいやいや、そうなのよ。業界の問題とかは見てもらえればわかるんだけど、そのあといろいろ話しててさ、いちばんの問題は、財団がターゲットにしてる……ターゲットにしてるっていうか、「士業がんばろうぜ」っていうところで、まあ、がんばってくれてる先生はがんばってんだけどね。

円道

士業のメインは税理士っていう意味ですよね。

大久保

そうそうそう。要は顧問先が後継者不在の企業で、70代80代で後継者いない、まだ自分で社長やってるっていう人。でも俺は会ったときねーから。

円道

ああ、自分のクライアントが若めですもんね、大久保先生の場合。

大久保

そう。でも、うちのクライアント、たとえば年上のクライアントはいるけど、50代60代とかさ、やっぱ話してるからMA考えるよね。

円道

うんうんうん。

大久保

そういう意味じゃ、なんていうの、まあ、リスペクトしてるような人たちが多いっていうか。


円道

はいはい。

大久保

昔からかわいがってもらってる人たちが上のお客さんだったりするから、そういう人たちでいつまでもやるっていう人……まあ、やるのが悪いっていう意味じゃなくて、ちゃんと次の世界のことは……それこそ京都の人が「子どもたちが教育を受けてもう1回復興しよう」というふうに思ったようにさ、やっぱ、もう何十年か先のことは見てるわけじゃない?

円道

後継者を育成するなり、できないんであれば出口戦略としてMAするなり、なにかしら考えてるってことですね。

大久保

そう。考えてるからそんなに問題視してないんだけど、その財団が取り組んでる国家の問題っていうのは、後継者不在で70、80歳

円道

「後継者不在企業が128万社で、50パーが利益出てる」って話をお二人がされてましたけど。

大久保

そう。詳しくなったね。すごいね。俺、数字がぜんぜんわかんない(笑)

円道

いや、あの、大久保先生に聞いた話をいま、くり返しただけですから。

大久保

あのときはあれがあったから、スライドがあったから(笑)

円道

資料があったからね。

大久保

そう(笑)

円道

でも、すぎょいなと思って。

大久保

すギョい?(笑)

円道

……(笑)。6年ですか?6年か7年ぐらいで、中小企業庁のほうが「これ、ぜんぶどうにかしなきゃいけない」っていって単純計算すると、1日に120件ぐらいMAをしていかないと間に合わないみたいな。

大久保

そう。

円道

無理じゃん!って話をね(笑)

大久保

そうそうそう。そうなんだけど、ただ、残したいところだけ残せばいいからさ。

円道

うんうん。

大久保

それを誰が決めんだ?って問題もあるんだけど。で、そのあとの士業とのディスカッションで、「俺はそういう人たちにアクセスができない」と。いないから。逆にそこを引き継ぎたいっていうクライアントだったり、知り合いとかはいると思うけど。

円道

実態が意外と大久保先生は見えてないんですね。

大久保

わかんねーんだよ、うん。俺のおばさんも税理士やってんだけど、もう70ぐらいなのかな。

円道

じゃあ、そういうクライアントいそうね。

大久保

まあ、そこそこ、10人ぐらいでやってるからさ、いるじゃん、お客さんで「やめる」とか「やる」とか。

円道

うんうん。

大久保

いるやんと思って、こないだ会ったときに、俺もちょっといたことあるから、「後継者不在の会社って、ああいう人とかって、いまなにやってんすか?」「まだやってるわよ」みたいな。「えっ、大丈夫なんですか!?後継者いる?」「いや、いないけど」みたいな。「どうするんですか?」「まあ、やるんじゃない?死ぬまで」みたいな。「いやいやいや、おまえさあ」みたいな(笑)。で、社員どうすんの?って。

円道

「おまえさあ」って(笑)

大久保

いや、言ってないよ。「えっ!?」と思って。でも、こういう認識なんだなと思ってさ。

円道

ああ、士業の業界の話ですね、いまのは。

大久保

そう。「社員も年取ってるからいいんだ」って言うのよ。まあ、たしかにそうなのかも……。「じゃあ、残したい会社とかないの?」って言って、「うーん」みたいな。まあ、おばさんは考えてもらって、で、会場に来てた先生に、どうやってそれを……。まあ、発掘するわけじゃないけど「お客さんにいるんじゃないですか?」って言ったわけですよ。

円道

うんうん。

大久保

「うーん、いるんだかいないんだか」みたいな。「いや、じゃあ、やめたらいいんじゃないの?」みたいな話じゃん(笑)。だって、自分が大事にしてるクライアントがそれで困ってるから、その問題に取り組んでるわけで。

円道

うんうん。

大久保

要は踏み込んでないんだよね、そこに。なんとなく茶を飲んでる……。

円道

ああ、でも、それがやっぱり実態なんですね。

大久保

だと思う。だから、まあ、ちょっとね、いまポッドキャストで話したって、たぶん聞いてくれてる方って、士業でも若いからあれだけど。

円道

そうか。ここの問題意識は逆に持ってるかもしれないですけど。

大久保

2代目とかだったら、そういうクライアントもあるだろうから、それをちゃんと動くのに財団を活用してもらって、なにがなんでもM&Aじゃないけど、やっぱ、いい会社は未来に承継していくみたいなことをね。べつに、つぶれる会社はつぶれればいいと思うしね。

円道

うんうんうん。

大久保

あ、つぶれればいいっていっても、つぶし方とかはケアしてあげればいいと思うよ。

円道

言いたいのは、「なにがなんでも、すべての会社を残せって言ってるわけではない」っていうこと?

大久保

そうそうそう。だけど、まあ、残すべき会社は、顧問先なんだからね、士業が、まあ、ちょっと、おごってるちゃおごってるかもしれないけどね、いい会社かどうかぐらいはわかるんだろうからさ。

円道

うんうんうんうん。

大久保

「ここは個人事業主でひとりでやってるから、これはもう畳みましょう」は畳めばいいと思うんだよ。だけど、こんだけ雇用がいて、若い世代をいっぱい使っててとかね、それでなくなったらどうすんの?みたいな問題提起できないっていうのは問題だよね。

円道

たしかにね。

大久保

「税金いくらです」って言ってる話じゃない。まあ、それはそれでやりゃいいんだけど。

円道

でも、いまの「問題だよね」って言ってる話は、あえて言っちゃっていいのかな、「そう思えない税理士の先生が問題だよね」って話ですよね。

大久保

うん。アホやん(笑)

円道

……言葉を選ぼうとした、この配慮の意味のなさよ(笑)

大久保

いや、言葉を選んで「アホや」って言ったやん(笑)。もうちょっと悪い言葉いってもいいぐらいなんだけど。

円道

だめだめ(笑)

大久保

えっ?(笑)。いやいや、アホでしょ、アホー。だって、自分も承継できてない人も多いんじゃない?

円道

うん。

大久保

特に引退しなくてもいいような職業でもあるからね。だから、その人たちに届かないのかもしれないけど。

円道

ああ、でも、届けていかないとね、経営者の人たちが結局困るわけで。経営者の人は逆に、この話を自分の税理士の先生に無理に聞かせていただきたいですよね。

大久保

そう(笑)。このディスを経営者から、たぶん5、60代の税理士さんは結構そういう案件が多いと思うんで、悪口を聞かせてもらって動いていただくというのが、未来のためにいいと思うんだよね。

円道

いや、でも、まさに。後継者の社長たちが、だいたい先代の税理士の先生とかに頼んじゃって、いまみたいなことを同じように悩んでるけど言えない、みたいなのはあるかもしれないですね。

大久保

うん。


円道

ぜひ、この番組を生かしていただきたいなと。今回あれでいいじゃないですか、せっかくなんで共有したらいいかなと思うんですけど、今日はこんな言い方を大久保先生はされましたけど、しっかりとフォーマルな場所でしゃべる大久保先生の動画がちゃんと残っているのと、先ほどそこにあった、かまぼこ屋を買収したIT社長の話とか、対談、あれ、めちゃくちゃおもしろいじゃないですか。

大久保

うん。

円道

そういった話も含めて、4本ぐらいですかね。

大久保

そう。3本目の組長もなかなかあれなんで、ぜひ。これ、経営者は響くと思うんで、見てほしいかな。

円道

そうですね。あそこは経営者たちから「こんな士業に俺たちは支えられたいんだ」って声が上がってましたけど。

大久保

はいはい。

円道

そんなコンテンツがあるので、これ、いま、無料開放してるんでしたっけ、たしか。

大久保

えーと、たしかLINE登録している人には送ったんで。

円道

ColorzのLINE?

大久保

ColorzのLINE。だから、してない人は登録してもらって、「画像ちょうだい」って言えば。

円道

画像(笑)。「例の動画、MAの動画ください」的なことを。

大久保

コメントもらえれれば、めんどくさいけど対応します。

円道

個別対応してくれるってことですか?(笑)

大久保

たぶん誰かにやってもらいます(笑)

円道

いや、でも、あれ、ほんとにね、見たほうがいい内容だなと思うんでね。

大久保

うん。

円道

そっか、パスワード付きだから、LINEじゃなきゃだめですもんね。

大久保

そうそうそう、うん。

円道

じゃあ、Colorzのサイトのほうに興味ある方は行っていただいて、LINE登録していただいたら、そこで「例の動画ほしい」と言ってもらえればパスワードとかもらえるんで、ぜひ。

大久保

バイク見つけてご機嫌な俺がちょっと緊張して、デカい会場にちょっとのまれてるやつ(笑)

円道

いや、めちゃくちゃいい会場でしたよね。

大久保

ね(笑)。そうそう。

円道

いやあ、普段ポッドキャストでは見れない大久保先生の雰囲気が見れると思いますので。

大久保

スーツ着とるからね。

円道

どっちが本当なんだっていうのは、ちょっとわかりませんけれども。

大久保

統合してます(笑)

円道

ということで、今日のとこは終わりたいなと思います。

大久保

はーい。

円道

ありがとうございました。

大久保

ありがとうございました。

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