このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/タブーを疑う年始め
新年を迎えると、私たちは決まって「今年は何に挑戦するか!」を考えます。
ですが、大手企業に長く身を置くほど、その“挑戦”は年々、抽象的になりがちです。
“前例、慣習、暗黙の了解…”
気づけば、それらを守ること自体が“目的になってしまう”──そんな感覚に覚えはないでしょうか。
昨年、2025年に発売40周年を迎えたウインナーブランド「シャウエッセン」は、その殻を破りました。日本ハムの主力商品であり、長年「朝食向け」「ボイル一択」「味は変えない」という“不文律に守られてきた存在”です。しかし期間限定商品「夜味」は、その前提をすべて疑うところから始まりました。
夕食シーンへの拡張、30〜40代男性を狙った濃い味付け、焼き調理の提案、SNS起点の発信。どれも社内では“やってはいけないこと”のオンパレードです。それでも担当チームのみなさんは市場データと社内実態を武器に説得を重ね、結果、初月目標の“3倍超”という成果を出しました。社員の88%が実は焼いて食べていた、という事実を堂々と表に出したのも象徴的です。
背景には、縦割りを越えて判断できる体制づくりがありました。「マーケティング統括部」という横断組織が、“タブーに挑む覚悟”を支えたのです。思えば日本ハムは、野球界で大谷翔平選手に二刀流を提案した企業でもあります。
2026年。私たちの仕事にも、まだ“疑っていない前提”がきっと残っているはずです。
伝統を守るために、あえて問い直す。新年の抱負として、これほど実務的で、“勇気のいる挑戦”はないのかもしれません。
タカマツも「タブーを疑う年始め」にしてみようと思っているのであります。みなさま、本年もよろしくお願いいたします!


















