143通目/安田からの返信 「人間というバグ」
人間を人間たらしめるもの。人間が人間として生きている証。それはいったい何なのか。これは興味深いですよね。そもそも人間ほど愚かな生き物はいません。生きるために必要とは思えない野心や欲望を持ち、事あるごとに他人と無意味な比較をし、過ぎたことを後悔し、まだ起きていない未来を考え不安になっていく。訳のわからない生き物だと思う反面、これこそが人間の存在意義かもしれないとも思うのです。自然界は本当に完璧にできています。だからこそ人間のようなバグが必要なのかもしれません。完璧なる調和に疑問を突きつけるもの。これは宇宙の意思なのでしょうか。それとも宇宙への叛逆なのでしょうか。
前回142目/大野「古典的な問いに戻ってくる」
完璧なシステム。確かに。それを歪にそして、複雑にしているのが僕たちなのかもしれません。そして、安田さんと話していると不思議な事に、役立つとか役立たないとか、もっと言えば必要とか必要じゃないとか、そういった次元の軸それ自体が、実は人生を、生きるってことの価値を、極端に下げ窮屈にしてしまっているのもしれません。その様に考えられるようになりました。と同時に古典的な問いに戻ってくる。人間を人間たらしめるものは何か?はたまた、生きるとは何か?
今、僕たち大人に突きつけられている向き合うべき問い、それは何か?
例えば、江戸時代と比較して、魂、そして、精神は成長しているのか?それとも後退しているのか?などなど。
ー大野より
前々回141通目/安田「完璧なシステム」
役割には「自分のための役割」と「人のための役割」がある。ということでしょうか。自分が稼ぐために働くのか。人の役に立つために働くのか。これと同じですね。こういう話をすると偽善だとか、だったら人に寄付しろとか、訳のわからないことを言い出す人がいます。それは「騙されないぞ」と堅い殻に閉じこもって、いちばん損な生きかたをしている人たち。大野さんのおっしゃる通り、社会とはつまるところ「大きなひとつのシステム」だと思います。とても良くできたシステム。「自分のための役割」と「人のための役割」が一致していれば、すべてがうまくいくようにできている。いったい誰がこんな完璧なシステムをつくりあげたのでしょう。
ー安田佳生より
交換日記をする二人
安田佳生(やすだ よしお) 1965年生まれ、大阪府出身。 2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。
●金曜日
大野栄一(おおの えいいち) 株式会社一番大切なこと 代表取締役 https://ichibantaisetsunakoto. com https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/