「健康でも行きたくなる病院」〜お医者さんは、なやんでる。 第76回〜

第76回 「健康でも行きたくなる病院」

お医者さん
お医者さん
今日もなんだか暇だったな。どんどん患者さんが減っていく気がする。
お医者さん
お医者さん
でも、まあ、それだけ皆が健康的になったんだと思えば、いいことなのかもな。誰だって、できれば病院なんて来たくないのだし。
でも、患者さんがいなくなったら、先生、食べていけなくなっちゃいますよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
いや、まあねえ、それはそうなんだけどさ。かといって、患者さんがどんどん増える世の中も嫌じゃない。……って、あなた一体どなたです?
はじめまして、ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ほー、アバターね。なんだかおもしろそうな仕事だね。私も誰かの分身になってみたいなあ(笑)。
先生は、なんというか、面白い方ですね。話しているとなんだか穏やかな気分になるというか。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ははは、そうかね。穏やかというより、緊張感がないだけだよ。さっきの話もさ、本来ならもっと危機感を持つべきなんだろうなあ。一応、自営業なわけだし。
そうですね。売上が減って悩んでいるお医者さんはたくさんいます。それで広告を打ったり、ホームページをリニューアルしたり、あるいは人件費削減のために従業員を減らしたり。
絹川
絹川
でも、先生のような方なら、また違う方法が取れるような気がしますね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ん? 違う方法って?
病院=病気や怪我を治すところ、不健康なときにしかこないところ、という前提を変えてしまうんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
前提を? どういうこと?
つまり、病気や怪我をしてなくても、気軽に来れる場所にしちゃえばいい。たとえば、「未病」に関するセミナーを開いてみたり、「医者が教える健康メニュー」みたいな食事会をやってみたり。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ほう! それ、とっても楽しそうだね!
先生のように社交的で明るい方なら、きっと病気や怪我を介さなくても、地域の皆さんといい関係が築けるはずです。もちろん、日頃からそうやってやり取りしていれば、いざ不調になった時は先生の病院に来てくれる。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど、なんとなく話が見えてきた。病院、そして医師というものを、もっとオープンなものにしていくってわけだね!
その通りです!そうすればきっと、「なんだか素敵な病院がある」と、口コミで情報が広がっていくでしょう。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
いいね〜。あ、そういえば前から「こども食堂」に興味があるんだけど、それを病院内でやっちゃうとかどうなんだろう?
それはとってもいいアイデアですね!ぜひやってみてほしいです!
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そう!? じゃあちょっと本気で考えてみようかな。また相談に乗ってくれる?
もちろん喜んで!
絹川
絹川

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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