第185回 最近の若者について

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/最近の若者について

「平安中期の女流歌人、清少納言も枕草子に『最近の若者は、、、』と、嘆く言葉を残していますが、若者の価値観には、違和感を覚えることもあります」

ですが、

「Z世代は、次世代マーケットの中心であり、注目され始めて、すでに数年も経ち、経済的に自立している層も増えてきているのです」

との開講挨拶から、某大手さんの「世代間交流mtg」が始まりました。

若手とベテランの「価値観交流」を促進させることで、「早期戦力化・定着率向上」を目指すための取り組みですが、今回は、「ベテラン層だけ」が集まる場でした。

◆Z世代の特徴

・コト消費・経験に価値を感じる
(モノを所有することに重きを置いていない)

・匿名でのクローズドな場での発言に積極的
(実名/オープンな発言に慣れていない)

・自由、合理的、許容を求める
(強制、不条理、我慢の経験が少ない)

・自分で選択する体験が少ない
(自分に合ったものをリコメンドされる)

ベテランさんが、得意気に紹介します。

そして、

◆Z世代との関わり方のポイント

・否定せず受け止める

こんなことをしたら「叱られるのではないか」という「不安・恐怖心」を取り除き、一緒に考えてくれるという「安心感、信頼感」を持たせる

・教えるではなく「問う」

自分で考え、行動させることで、納得感を醸成させる。「成長実感・気づき」を与えるためには、教えるのではなく、「考えるキッカケ」をつくることが大事

・みんなで育てる

上司・OJT担当者だけに任せることなく、全員で関わることで「学びの機会」も増加させる。また、斜めの関係をたくさん作り、「相談できる人」を増やす

と、ひと通り「若手との関わり」におけるポイントが共有された後に、意見交換が行われましたが、、

・最近の若手は特徴不足
・みんな、同じ顔に見える、、
・世間のアイドルも似通っていて、全く個性がない
・正解探し、チャレンジ不足な言動が目につくが楽しいのかな?
・タイパ、コスパばかり求めるけど、自分発の意見が見えない

などなど、

ベテラン層だけの集まりですから、好き勝手に、偏ったご意見のオンパレード。

同席したタカマツの隣には、議事録担当として、若手が2名おりましたが、

「若い芸能人がみんな同じ顔してるって思うようになったら、歳とった証拠やよなw」

「『ハーバード・ビジネス・レビュー』を読んだけど、やりたいことをやっていない大人や、思った通りの人生を過ごせていない大人は、自分の資質や過去の記憶をすっかり棚に上げて、『偏見』や『思い込み』で世間を見るようになるんだってさw」

「まあ、“人類特有の習性”よな」

「俺らも気をつけような」

彼らの小声が耳に入ってきましたが、ぼくも気をつけよっと。

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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