カルテ入力にもAIを活用しよう〜お医者さんは、なやんでる。 第157回〜

第157回  「カルテ入力にもAIを活用しよう」

お医者さん
お医者さん
うーん、やっぱりもっと収益を上げていかないと。だけど、一体どうすりゃいいんだ?
お医者さん
お医者さん
単純に考えれば、僕が診察する人数を増やすしかないんだけど……これ以上効率を上げることができるとも思えないんだよなぁ。
お悩みのようですね、先生。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ん? いきなり何? 見ない顔だけど。
初めまして。ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
へぇ。でも確かに、相談相手がほしい気持ちはわかるなぁ。現にこうして悩んでいても、誰にも言えず一人で悶々しているんだから。
せっかくなのでちょっとお悩みをお聞かせいただけませんか? 収益を上げるために診察数を増やしたい、と仰っていましたけど。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、そうなんだよ。一般的に収益を上げる方法は、単価か客数を増やすことと言われるよね。でも保険診療だと単価は自分たちでいじれないから、客数を増やすしかないじゃない?
そうですよね。国が決めた金額でやるしかないし、まして患者さんの病状をこちらが決められるわけでもない。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうそう、そうなんだよ。だから患者さんを増やす、つまり僕が今まで以上に診察をするしかないわけ。でも、僕は僕で既にパンパンで、余裕なんてないんだよ。
つまり、これ以上多くの患者さんを診ることはできそうにないと。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そういうこと。カルテの入力なんかを考えると、まず無理だね。スタッフも最低限の人数しかいなくて、これ以上仕事は頼めないし。
なるほど。でも先生、いまカルテ入力の話が出ましたけど、その入力作業、最近だとかなり効率化が簡単になっているのご存じですか?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
え、そうなの? 例えばどんな風に?
そうですね、いくつか方法があります。たとえばWeb問診票を使うパターンです。今までは診察室で聞き取った内容を医者が入力しなければなりませんでしたが、Web問診票を使って患者さんご自身に入力してもらえば、この手間はまるまる省けます。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
え、それめっちゃいいじゃん! ……いやでも、患者さん自身が入力できる項目って、限られたものでしょ? どうしても医者が入力しなきゃいけない部分もあるじゃない。
ええ、ですがその入力も、たとえば音声認識を使うことでかなりスピードアップできます。最近はAIの発達で音声認識の精度がかなり上がっていますから、試してみる価値はあります。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうなの?? いや、僕キーボード打つの苦手だから、声で入力できたらものすごく助かるんだけど。
そうですよね。しかも最近では、音声入力したい文章を読み上げる必要すらなくなってきているんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ん? 何言ってるの。ちゃんと読み上げなきゃ、AIだって入力しようがないでしょうに。
いやいや、最近のAIは本当にすごくて、医者と患者さんが普通に会話している音声を聞き取って、いい感じにカルテに反映してくれたりするんですよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
マジで!? すごいじゃん。そんなことできるなら、診察時間をかなり短縮できるよ。
そうなんです。そういったサービスを使えば、パソコンの方を全然見なくても入力が完了している、なんてことが夢じゃなくなるわけです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
いや〜、素晴らしいね。そうなったら僕も診察数を増やせるし、収益改善もできそうだ。
ええ。重要なのはとにかく試してみることです。いろいろなサービスやテクノロジーに実際に触れてみることで、思いもよらなかった課題解決策が見えてくるはずですから。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
うんうん、実際に今日、そのヒントが見つかったんだものね。ありがとう。今後はいろいろなものを試してみるよ!

 

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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