この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第14回 すべてがうまくいく「宇宙のルール」とは
第14回 すべてがうまくいく「宇宙のルール」とは
前回は、神様や魂、そして宇宙の話で盛り上がりました(笑)。
そうでしたね(笑)。「神様」や「魂」など科学で解明されていないものが出てくると、話が急に怪しくなるという(笑)。でも、宇宙だって現状わかっていることなんてごく一部なんだよね、という話もありました。
ええ、楽しい対談でした。せっかくなので今回ももう少し宇宙について深掘りしていこうかと。
いいですね。宇宙というか、太陽系というくくりでお話してもいいですか? よく言われることですけど、まずもって太陽・月・地球が奇跡的な位置関係と大きさで存在していますよね。
確かにそうですよね。これだけの奇跡が起こる確率なんて相当低いはずで、逆に言えば、誰かが意図的に作ったものなんじゃないかとも思ったり……(笑)。
宇宙の外にいる別の生命体によって操作されているんじゃないか、という人もいますからね(笑)。
ええ。でも真面目な話、「出来すぎている感」は確かにあるんですよ。
同感です。人間にとってこんなに都合の良い環境が、偶然できあがるなんてことがあるのかと。そういえば、月の移動によって潮の満ち引きが起こるわけですけど、波の打ち寄せる回数を平均すると、1分あたり18回らしいんです。
へえ! 18って野球のエース番号じゃないですか(笑)。
そう。「十八番(おはこ)」という言葉もあるほど、日本人が昔から大事にしている数字と同じなんですよ、なぜか。
ほぉ。久保さんはそれがただの偶然ではないんじゃないか、と思われているわけですね?
ええ。その18を2倍にすると36で、これは人間の平均体温。36をさらに2倍すると72で、これは人間の1分間の脈拍数と等しい。それを2倍にした144は平均血圧になる。……これって本当に偶然なんでしょうか? と(笑)。
うわあ、面白いなぁ。そう考えると「自然」と「人間」には、やっぱり分かち難い関係があると思えてきますね。
ええ、私たちは「自分で生きている」ように見えてその実、「誰かに生かされているんじゃないか」と思えてきます。だからこそ、ある程度「自然の摂理」に従っていかないと、生き難いのかもしれない。
ははぁ、確かに。久保さんが仰る通り、「こうやって生きると、物事がなんかうまくいくぞ」とか「なんか体が健康になるぞ」とか、昔から言い伝えられている話っていろいろありますもんね。それこそ、科学的には証明できないけど、なぜか効果が出てしまうものとか。
ええ。人間がまだ認知していないルールもあるんだと思います。
これは私が常々思っていることなんですが、欧米の方って「LOVE」っていう言葉をよく使うじゃないですか。
確かに、恋人関係だけではなく、親子や友達、いろんなモノに対してもLOVEと言っているイメージはありますね。
私はそのLOVEというのは「ベクトル」だと思っていて。LOVEが示す方向に進めば進むほど、健康になるし、物事もうまくいく。そういう「ルール」になっているんじゃないのかなあと。
LOVEに従っていくと、よくわからないけどうまく生きていける、というわけですか。なるほど、興味深い考え方ですね。
これって久保さんの仰っている「自然の摂理」「宇宙の摂理」に近いのではないかと。
ああ、なるほど。それで言うと、自然や宇宙の摂理を解き明かしてきたのは仏教だと言えるかもしれません。自然や宇宙の中で、どう生きればいいのか教えてくれるというか。
確かにそうかもしれませんね。
誤解を恐れずに言うと、西洋で発達してきたキリスト教やユダヤ教って、科学が発達してくことによって、それまで「正しい」とされていたことが覆されたりもしたじゃないですか。
たとえば地動説が崩れたりとか、ですか?
そうですそうです。そういうこともあって、宗教って実は怪しいものだった、という印象が広まった部分もあると思うんです。
科学が宗教を超えてしまったことで、「今まで信じてきたものは嘘だったんだ」となってしまった。
ええ。一方で同じ宗教でも、仏教は科学的なことと言うより、ひたすら自然や宇宙の摂理を解き明かそうとしている。私はこれが面白いなと思っていて。仏教ってそもそも「神」や「仏」はいない、と説いているじゃないですか。
あぁ、確かに。キリスト教やユダヤ教など西洋の宗教は、神様が絶対的中心にあるものですもんね。仏教とはそもそもの前提が違うと。
ええ。で、宗教という字をあらためて見ると、宗=うかんむりに示す、教=教える、ですよね。だから私は宗教って、「宇宙を示す教え」なんだと捉えています。そしてそれは仏教の考え方と非常に近しいなと思っているんです。
なるほど。本来の「宗教」を地で行っているのが仏教だと。
私はそう思いますね。先週の対談でも、人間の脳では認識できない「真実」があるって話が出ましたね。「実際には存在しているけれど、人間には見えない」ということも当然あると想像しています。そして仏教はそういう未知の存在を受容している感じがするんです。
なるほどなぁ。そういう意味では「科学」って、しょせん人間が理解できる範疇のことですもんね。
そうなんですよね。そもそも皆さんが信じている「科学」だって、その認識や定義はしょっちゅう変わります。先ほどの地動説もそうですけど、当たり前だと思われていたことが時を経て、「実は間違いでした」となることもよくあるわけで。
ええ。それなのに「非科学的=怪しい」と感じる人はすごく多い。私はそもそも「非科学」なんていうものはなくて、すべて「未科学」なのではないかと思っているんです。
未科学! まだ判明していない、ということですね。いい言葉ですね!
科学的に判明していないことを「非科学」と言ってしまうことで、人間にとってわからないことは、存在自体も無いものにしてしまう。これって良くない傾向だなと。
そういえば、アインシュタインなどの量子物理学を作ってきた人たちは、その発想を仏教から得たという話を聞いたことがあります。
そうなんですか! 非科学と言われがちな宗教が、科学を解き明かすヒントになっていたと。そう考えるとやはり、宗教は自然や宇宙の摂理を解き明かしてくれる「真理」なのでしょうね。
ええ。そしてそれによって私たちは「うまく生きていけるように生かされている」のかもしれませんね。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。