“生粋の商売人”倉橋純一。全国18店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第49回 万代社長のトレンドとの向き合い方
先日Xでトレンドをどう取り入れるかについて倉橋さんとお話したのがおもしろくて。若い頃は意識せずとも取り入れられたけど、今は“頑張って”アンテナを張っていると。
ええ。もう必死にくらいついてますね(笑)。
笑。ちなみにどんなふうに情報をキャッチされてるんですか?
そうそう、そういう感じです。「睡眠の質を上げるサプリメントがあるのか…」とか、調べてみるといろいろなことがわかりますから。あとは、いろんなジャンルのトップのものを一通り自分で試してみる、っていうのをやってますね。
ははぁ、なるほど。でも新しいものってどんどん出てくるからキリがないでしょう? ネットの動画配信の分野だけでも、Amazonプライムとか、YouTubeプレミアムとか、Netflixとかあるわけじゃないですか。そういうのも全部試すんですか?
ええ。だいたい試してますね。VRやAIサングラスも買ってみたりしましたし。
その辺のガジェットまではカバーしきれてないですが、ゲーム関係は一通り試してますね。PS5とかSwitchとか、あとはポケモンカードなんかも。使い方を教えてもらって遊べるようになるところまでは、なんとか頑張ってます(笑)。
いやぁ、すごいですね。漫画も読んだりするんですか?
へぇ。高級食パンとかも買って食べたんですか?
ああ、私もそう思います。でも売ってる側がそこをあんまりわかってなかったのかな、とも思うんです。日常的に売れ続けるパンではないのに、そこを理解せず販売していたから斜陽化してしまったのかも。
仰るとおりですね。たとえば北海道のお土産で有名な「白い恋人」は、北海道でしか売らないことでロングセラー商品になっている。売れるからといって全国の空港で売り始めたら、「北海道土産としての価値」がなくなってしまうわけで。
そうそう。「ターゲット」と「マーケットサイズ」を間違えてはいけないということですよ。
へぇ〜、その店は他と何が違ったんでしょうね。先ほどの「白い恋人」のように広げすぎないとか?
そこはまだ解明できていないと。いずれにせよリピーターをしっかり捕まえているということなんでしょう。たとえば先ほどの高級食パンだと、お土産としてもらった側は1回目は嬉しいんですよね。でも2回目3回目も同じ高級食パンだったら、「またこれか…」と思ってしまう。
でもそんな人はなかなかいないですよね。逆に言えば、それがリピーターを掴み損ねたポイントなのかもしれません。もっとも、毎回もらってうれしいお土産もありそうですけれど。
笑。あれはトレンドではなく、トラディショナルになっているからでしょうね。
確かにそうですね。次回はビジネスにおけるトレンドについて、もう少し深掘りしていきたいと思います。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。