第77回 ついにオープンする「ベニエ」屋さんの内情

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第77回 ついにオープンする「ベニエ」屋さんの内情

安田

以前の対談でお聞きして以来、私もずっと楽しみにしていたベニエ屋さん、もう間もなくオープンですね。おめでとうございます!


中辻

ありがとうございます! ちょうど先日(対談収録時・9月中旬)には機材も搬入しました。このあと水道・電気も開通しますので、その後は何度かプレオープンをして、10月半ばには正式オープンする予定です。おかげで今すご〜く忙しくしています(笑)。

安田

笑。Xの投稿Instagramも見ましたが、おしゃれなお店の雰囲気でいいですね~。しかも結構メインの通り沿いにあります?


中辻

ええ、大阪の国道26号線沿いにあります。住所としては泉大津市豊中町ですね。

安田

そんな場所だと賃料もかなり高いんじゃないですか?


中辻

それがラッキーなことに、かなりお得な物件だったんですよ。というのも、あの店舗って26号線沿いにあるんですけど、ダイレクトに車の侵入ができないんですね。

安田

ほう。国道から車が入れる入り口がないんですね。


中辻

そうなんですよ。徒歩や自転車だったらいけるんですけど。車でいらっしゃったお客様には1本奥の通りからお店まで来ていただくことになってしまうんです。ただその代わり、家賃が1桁台で。

安田

え、たったそれだけの理由で1桁? お得すぎません?(笑)


中辻

ですよね(笑)。さらにありがたいことに、3つ入っているテナントのうち私たちのお店が一番道路側にあるんです。

安田

なるほど。車で直に入れないけれど、国道から目立つ場所にあるというわけですね。


中辻

そうなんです。しかもオーナーさんから「道路側の壁面に看板を出してもいいよ」とまで言っていただけて。だから道路からめちゃくちゃ目立つ位置に、なかなかの大きさの看板を出せるんですよ。

安田

ははぁ…そういう物件を引き当てるって、やっぱり中辻さんは「持って」ますね(笑)。ところで、Xの投稿を見ていたら「実は税理士に反対されていた」ってありましたけど…これはお聞きしてもいい話ですか?(笑)


中辻

大丈夫ですよ、Xにも投稿しちゃってますし(笑)。ウチの税理士さんって、もう昔からかなりシビアな方で。遡れば、マメノキカンパニーを作るときも大反対されているんです。「会社経営は、そんなお遊びでできるようなもんやないぞ」って(笑)。

安田

そうだったんですね(笑)。でもその後の中辻さんの躍進を見ていたら、税理士さんも驚いているんでしょうね(笑)。


中辻

マメノキカンパニーの年商が1億円を超えた時にようやく褒めていただきました。「まさかここまでちゃんとしたビジネスとして成り立っていると思わなかった。中辻さんはしっかりしてるね」って。

安田

素晴らしいですね。でもそうやってちゃんと結果を出しているのに、また反対されたと(笑)。


中辻

そうなんですよ〜(笑)。税理士さんの仰ることももっともなんですけどね。やっぱり飲食は厳しいっていうのと、せっかくマメノキカンパニーがうまくいっているのに、私がベニエ屋さんにつきっきりになると、広告の仕事の機会損失が起こり得るでしょ、って。

安田

そうか、営業やクロージングをするのは中辻さんだけだっておっしゃっていましたもんね。つまり今は本業である広告の仕事に集中したほうが手堅いし、会社としての売上も利益も伸びるぞ、と言われたわけですね。それで中辻さんはなんと?


中辻

「マメノキカンパニーだって、はじめは反対されてましたけど、ちゃんと結果が出せました。だから今回もしっかり結果を出して、先生に『やってよかったな〜』って言ってもらえるようにがんばりますね」って言いました(笑)。

安田

あはは! 結構チクリと言いましたね〜(笑)。


中辻

先生も大笑いされてました(笑)。ただアドバイスとして「飲食は1回赤字になると足が速いので、もうあかんと思ったらすぐに撤退しなさいね」とは言われました。なのでできる限り家賃も含めた経費部分をしっかり抑えておいて、その分、材料費はしっかり使って美味しいものを作るようにしたいと思っています。

安田

そう聞くと、中辻さんが『日本ポスティングセンター』でやっていることと同じですね。削れるところは削るけど、クオリティに関してはできる限り高くする、と。


中辻

仰るとおりです。あとは、やるからにはきちんと利益も出していきたいなと。実は店舗に入れる機材にもかなりお金かけたんです。そうすることで、2店舗目、3店舗目は、揚げたり焼いたりするだけで大丈夫になります。つまり出店コストもかなり抑えられるんです。

安田

ははぁ…1店舗目にセントラルキッチンの役割も持たせるわけか。ということは1店舗目のオープン前から、すでに多店舗展開を視野に入れているんですね!


中辻

もちろんそうです。ベニエ屋さんをやりたかった一番の理由が「ベニエというお菓子の美味しさをたくさんの人に知ってもらいたいから」だったので、1店舗だけで終わりにする気はないですね(笑)。あとはお店づくりも楽しいですし。

安田

ちなみにお店づくりやメニュー作りっていうのは、中辻さんが全部1人でやられているんですか?


中辻

いえいえ、違いますよ(笑)。レシピは私と元パティシエの母が中心にやっていて、お店づくりは会社の子たちに任せています。店舗デザインとかインテリアとか、あとはお店の制服なんかも、部下の子たちが楽しそうに決めてくれていました(笑)。

安田

そうか、じゃあマメノキカンパニーの皆さんは、ベニエ屋さんオープンに向けて盛り上がっているんですね。つまり反対しているのは税理士さんだけ、と(笑)。


中辻

あと、ペイント王社長の久保さんも反対してます(笑)。なんなら久保さんが1番反対していたかも。最後の最後まで「今、小麦粉高いのに〜。やめときや〜」ってそればっかり言ってました(笑)。

安田

なるほど(笑)。じゃあそこは中辻さんがしっかりと儲けられるお店につくりあげて、ぜひ久保さんをギャフンと言わせてあげてくださいね!(笑)

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

Twitter

1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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