GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道
先週に引き続き「車産業」についての2025年予想がForbesに掲載されていたので、読んでみたいと思います。
今週の記事はこれ。
Global Automotive Outlook: Predictions For 2025
(自動車産業の展望:2025年予測)
https://www.forbes.com/sites/sarwantsingh/2025/01/13/global-automotive-outlook-predictions-for-2025/
下記の8つのトレンドがあげられています。
(ランキングではなく、一覧としてのリストという感じです)
1. EVs and Global Car Sales Will Run Out of Juice
2. Hybrids Will Take the Spotlight
3. Software-Defined Vehicles (SDVs) Will See High Demand
4. Driverless Vehicles Will Be the Future of Connected Cars
5. Chinese EV Brands Will Rule the Light Vehicle Segment
6. Luxury Car Sales Will Skyrocket Over the Next Few Years
7. Integrated Powertrains Will Be Standard in Electric Vehicles of the Future
8. New business models – Multi Cycle Leasing and Energy Services – Will Offer Carmakers New Revenue Streams
先週は「4. Driverless Vehicles Will Be the Future of Connected Cars」を見ましたので、引き続き「5. Chinese EV Brands Will Rule the Light Vehicle Segment」を見ていきます。
5. Chinese EV Brands Will Rule the Light Vehicle Segment
(中国のEVブランドが軽自動車セグメントを支配する)
Despite the anticipated slowdown for EVs, China will remain a market leader and global influencer for electric vehicles. China is already the world leader in EV sales, with over 60%, and this is expected to increase in 2025, mainly due to its controlled supply chain, continuous innovation, and expanding global presence.
→
EVの減速が予想されるにもかかわらず、中国は電気自動車市場のリーダーであり、世界的な影響力を持ち続けるだろう。中国はすでにEV販売台数の60%以上を占め、世界のリーダー的存在となっており、2025年にはさらに増加すると予想される。
EV全体は下落トレンドなわけですが、中国のEVは相変わらずマーケットを席巻しています。
世界のEV販売の60%以上ですか、、、想像以上の比率ですね。
ちなみに、ヨーロッパのEV市場における中国車のシェアは今年12%に上昇するという試算があります。
これは脅威でしょうね。
China plans to achieve its target—set in 2020 for EVs to account for 50 percent of car sales by 2035—a whole ten years ahead of schedule. The rapid rise of the Chinese EV industry is threatening leading manufacturers in Germany, Japan, and the US.
→
中国は、2020年に設定した「2035年までに自動車販売台数の50%をEVにする」という目標を、予定より10年前倒しで達成する計画だ。中国のEV産業の急速な台頭は、ドイツ、日本、アメリカの大手メーカーを脅かしている。
ドイツや、日本や、アメリカなどの「車メーカーが国内産業の重要ポジションを占めている先進国」からすると、中国の安くて最新のテクノロジーに裏付けされたEV車が自国市場に出回ることを、なんとしても避けたいと思うのが自然ですね。
となると、GreatなAmericaを目指す人たちからすると、中国からの輸入には大きな関税をかけて、この流れをストップしたいですね。
普通に大きな関税は局所的(部分最適)には合理的な判断かな、と思います。
まあ中国とアメリカの貿易戦争が、この分野だけでなく至る所で起きているわけで、それは「中国のテクノロジーがアメリカの脅威になる程(または凌駕するほど)進んでいる」ことの裏返しでしょう。
本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。
小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
著者ページへ