人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第73回 人間の「愚かさ」に眠るビジネスチャンス

そうそう。確かに人間は言葉も喋れるし、計算もできるし、宇宙にだって行ける。明らかに知的な存在ではあるんですが、でも一方で「なんでこんな変なことをやるんだろう」って思うことも多い。例えばゼロカロリーの食品にお金を使ったり、地球の裏側まで旅行に行ったり(笑)。

確かに。実際保険の営業などは、もうAIに勝てなくなってきているらしいですよ。お客さんの状況をいろいろ聞いて、その上でベストなプランを瞬時に提示してくれるので。

そういう仕事ではもう人間に勝ち目はないですよね。合理性ばかりを追求していては、やがて利益は出なくなっていく。そういう意味では、今後は人間の感情をどれだけ理解できているかが肝になっていくと思いますね。

確かに(笑)。でもまあ、「人間は愚かだ」なんて偉そうに語ってますけど、そういう私自身も同じで。今まで自分が買った物を全部目の前に並べてみたら、「合理的に必要なもの」なんて2割もあるかどうか(笑)。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。