GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜【vol.016】

そもそも、代理店にしても、「大量の顧客から薄利で利益を積み上げる」か「1部の富裕層から1回のオーダーで高額の利益を獲得するか」の選択になるので、「富裕層ではないが、人生で1度きり(ではないかもしれませんが、、、)の親孝行の海外旅行でしっかりお金をかけてもいい層」に対して、ピンポイントで当てたサービスを提供する、という概念がなさそうです。

「富裕層ではないが、人生で1度きり(ではないかもしれませんが、、、)しっかりお金をかけてもいい層」って、まさに「新婚層」の結婚式と新婚旅行があるじゃないですか?そこには、レッドオーシャンの如く業者が乱立しているじゃないですか?

じゃあ親孝行旅行のマーケットもニッチマーケットとして成立するんじゃないかな、と。

「親孝行旅行」の専門代理店で、下記をフォローしてくれたら、相当の潜在需要を取り込めると思うんです。

 

・申し込みはネットで、相談は対面カウンターか電話で(各地にミニカウンターがあるイメージ)
・シニアフレンドリーとか、バリアフリーのホテルを手配してくれる
・選ぶのは自分、手配するのは代理店、決済は「どちらでも可(セルフの方が安い)」
・旅先にもミニカウンターがある(もしくは、現地滞在の邦人を業務委託で緊急時アシスタントとしてアサインする)

 

この程度で全然いいと思うんです。「親との旅行」だけを取り扱っていさえすれば、専門性もブランドイメージも後からついてくると思います。で、uberみたいに、世界各地に登録制でアシスタントスタッフ(邦人の現地在住者)を囲い込めば、緊急時のアシスタントとしても機能するし、親を連れて行くのにぴったりなレストラン情報とか、観劇のチケットの賢い取り方、とか、都度電話で教えてもらえればいいと思うんです。もちろん、アプリで随時チャットでもいいと思いますけど。

このサービス名は、「親航行.com」でどうでしょうか?(笑)

商標NGだったら、「親空港コム」でもいいですし、親とトラベルするから「Oyaベル」とかでもいいんですけど、なんかいまいちですね。。。

というわけで、「ニッチ領域を狙ったトラベルエージェンシー」として、PetTravel.comの事例の紹介と、僕の拡大アイデアとして「親航行.com」について考えてみました。

ここで安田さんに登場してもらって、「ニッチ領域を狙ったトラベルエージェンシー」のアイデアを聞いてみましょう!

どんなニッチ領域なら新たなトラベルエージェンシーが成立しそうでしょうか?

 

安田

え〜では、久しぶりに私(安田)のアイデアをひとつ。

ジジイの一人旅なんてどうでしょう。

スーパーカーに乗って、
アウトバーンを時速300キロですっ飛ばすとか。
アマゾンの密林で新種の昆虫を発見して命名するとか。
ライセンスを取得して戦闘機を乗り回すとか。
命をかけた旅行。
人生をかけた最後の冒険。

もはや旅行とは言えないかもしれませんね。
でも、いいんじゃないでしょうか。
人生最後の旅行。
最後のロマン。

独身のまま死んで行くジジイも増えていることですし。
寂しく、だんだんお金がなくなって、ひっそりと孤独死するよりも。
持っているお金を全部使って、パッと、華々しく。
子供の頃の夢を叶えて、カッコ良く死んで行く。

え?
その後、もし長生きしたら?

・・・すみません
・・・そこは自己責任で。

 

以上、今回は「旅行業界に変革をもたらす12企業」の1つしか紹介できませんでしたが、来週に続きます。

 

「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

 

著者情報

小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)

◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ
代表取締役社長
http://citation-sp.co.jp

◆株式会社シタシオンジャパン
取締役会長
http://www.citation.co.jp

◆株式会社 イー・ファルコン
取締役
http://www.e-falcon.co.jp

<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた)
・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった)
・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった)
・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった)
・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)

 

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