♯177「ライフ・オプション」~ブランドファーマーズ・スクール第一期生より~

今週は!

先週から始まったブランドファーマーズ・スクール二期目。早速、実習生の一人が感想をnoteに書いてくれている。「一期生の皆さんも個性的で明るくて協力的な雰囲気で素敵な方ばかりだったけど、二期の方々もなんかとっても面白そう!」たしかに!そんな一期生のビジネス紹介もいよいよ8人目。

今回紹介するのは、“土曜日クラスのニコ・ロビン”と、ボクが勝手に呼ばせていただいている品田知美(30歳)さんである。ニコ・ロビンとは、漫画『ONE PIECE』の登場人物の一人で、海軍のバスターコールにより滅ぼされたオハラ国のただ一人の生き残り。8歳からルフィたちに出会うまで過酷な人生を送り、つねに冷静沈着で、理性的な判断を下す。

漫画と現実とを並べて語るのは失礼とは思いつつ、13歳で家族解散を経験した品田さんに重なってしまう。そのとき、品田さんがどのような心境だったのか。ボクには想像もできないが、この体験が品田さんに他の人にはないものの感じ方、考え方に大きな影響を与えたようだ。講義のなかにおいても、講師の安田やメンバーがハッとするような視点を何度も提供してくれた。品田さんが立ち上げたビジネスは、こうした彼女のユニークネスをいかしたものになった。

-タグライン-

コーチング技術を使って、人生の選択肢を一緒に考える

-ネーミング-

ライフ・オプション

-コンセプト文-

人生の折り返し地点にいるみなさん、あなたの人生の選択肢について、私と話してみませんか。

私の家族は、私が13歳の時、旅に出る選択をし、一度解散しました。当時の両親は40代後半でまさにミドルシニア世代。「これからは、各自、自分の生きたい道を選ぶように」との通達を出し第二の人生を歩んでいきました。

ちなみに私は優しい祖父母に育てられ無事に成人しています。

この体験から、人生は自分のもの、どんなふうに進みたいかは自分で考えて選択していこうと思い、30代に入ったいまはベトナムにいます。

家族のおかげで人生の早い段階で、オプションの存在を意識することができたので、まずは、世間一般的に普通とされている大学進学と就職の選択をしました。そして、最低3年と言われる社会人生活が経過した頃、次の選択をどうするか考え始めました。

そこで、よりワクワクし、成長できそうな海外勤務を選択しました。さらに現在は、人生を豊かにする学びとしてNLPやビジネス/エグゼクティブコーチの資格を取得し、人生の選択肢に加えた所です。

私はこれからも様々なオプションを増やし、人生をより豊かに、成長していくための選択をしてきたいと考えています。

家族の解散を選んだ私の両親のように極端でなくとも、人生の折り返し地点は、いろいろあると思います。長くお勤めになられた会社を退職されるとき、お子さんが独立し肩の荷を下ろされたとき。ご自身の辿ってきた道のりを振り返りながら、人生の選択肢についてお一人でじっくり考えるのも良いですよね。

ただ、異なる価値観を持つ他人との対話の中から芽生える選択肢もあると思います。是非あなたのオプションを一緒に考えさせてもらえないでしょうか?日本から時差2時間の遠そうで近いベトナムから、オンラインでお待ちしています。(音声のみでもOKです)

 

『ライフ・オプション』というネーミングは、リンダ・グラットンのベストセラー『ライフ・シフト』からヒントを得たという。Wi-FiがHi-Fiを下敷きにしているように、すでにある言葉を利用するのは、ネーミング開発を行う際のひとつの方法である。

ところで、品田さんのビジネスは人生の折り返し地点にいるシニア世代を対象としている。30代を迎えたばかりの彼女に、親の世代とも呼べる人たちと対話し、アドバイスができるものだろうか?そのことについて、個人的な見解を述べておきたい。

村上春樹の『ドライブ・マイ・カー』という短編小説のなかで、俳優である50代の主人公が、専属ドライバーとして雇った20代の女性に、誰にも話してこなかった亡き愛する妻と不倫相手の関係について打ち明ける場面がある。

―「奥さんはその人に、心なんて惹かれていなかったんじゃないですか」「だから寝たんです」「女の人にはそういうところがあるんです」―

彼女の答えは、主人公の胸の内の霧を晴らし、安らぎをもたらす。

人生100年といわれる時代、迷っているのは仔羊たちだけではない。分別をわきまえたはずの大羊たちもまた迷っているのだ。そのとき、身近な人物ではなく、遠い国にいる会ったこともない女性が、思わぬ人生の選択肢を差し出してくれることもある。

 

第一期生10名のビジネスはこちら:BFSから生まれたビジネス

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