このコンテンツについて
なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。
神童 vs ステファン・カリー
この前、YOUTUBEを見てたんです。
(この前っていうか、もはや無意識にいつも見てるレベルなんですけどね(汗))
そしたら、バスケの動画があがってきたんです。
僕は球技とか苦手だからあんまり興味ないんですが、超人的プレー動画とかは好きで色んなスポーツのその手の動画を見てたんです。
だからでしょうかね、バスケ動画をオススメされたんです。
その中に、すごいプレーをする少年の動画があったんです。
ジュリアン・ニューマンとかって名前でした。
小柄な身体にすごい身体能力で、ドライブっていうんですか、ドリブルで相手を抜き去ってゴールを決めるスピードもすごいんです。
3ポイントシュートも結構な確率で決めるし、もう、すごいんです。
どうやら小学生の頃から、高校生に混じってプレイしてたみたいですね。
球技が苦手な僕からしたら、まさしく天才。
彼みたいなのを、Prodigy(神童)って言うらしいですね。
しばらくジュリアン・ニューマンのプレーを見てたんです。
すんごいですが・・・全然パスしないんですよね。
相手チームに点を取られたら、取り返すんですが、全部「俺」みたいな。
相手を挑発したり、結構、生意気なんです。
どんな好戦的で自信家なんだ!?って思っちゃうんですが、まぁ、神童だからなんでしょうかね。
でも、結局、神童と呼ばれた彼はNBAや有力な大学でプレー出来てないみたいなんです。
身長も170cmくらいにしか伸びなかったみたいですね。
ただ、フィジカルが原因というより、自己中心的なプレースタイルが評価されなかったみたいです。
素人目に見ても、「こいつ全然パスしないじゃん」って思いますからね。
パスせずに自分でゴールを狙うって選択肢しかないから、二人付いて潰しちゃえば良いわけです。(素人戦略ですが…)
彼を見てて、いくら天才であろうが、一人で出来る限界はあるなって思いました。
もし、パスという選択肢を彼が持っていたら・・・また違ったのかもしれません。
バスケの名作『SLAM DUNK』でも流川楓(るかわかえで)が仙道彰(せんどうあきら)から「1対1もオフェンスの選択肢の一つにすぎねぇ。それがわからねぇうちは おめーには負ける気がしねぇ」と評されるシーンがありますが、まさにそれ。
そんな動画を見てるからか、今度はNBAプレーヤーの動画がオススメにあがってくるんです。
さすが、NBA、ジュリアン・ニューマンには申し訳ないけど、レベルが違い過ぎますね。
ジュリアン・ニューマンを遥かに凌ぐ個人技に加え、圧倒的なフィジカル、そしてチームの戦略を理解してその役割を徹底的にこなす職人ぶり、すごいです。
超一流のプロの姿に感動しました。
ジュリアン・ニューマンのような「俺、すげー!(ドヤッ)」というのはゼロ。
そんな自己主張しなくても、プレーひとつで「すげー!」って勝手になっちゃいます。
その中にステファン・カリーという選手の動画があって、見てたんですね。
彼はNBAで数々の栄誉あるタイトルを受賞したスーパープレイヤー。
さらに、特筆すべきは3ポイントシュートです。
神童ジュリアン・ニューマンには申し訳ないですが、3ポイントだけ比べても大人と子供レベル、まさに超人。
ちなみに、彼の3ポイントシュートの成功率は43%を超えます。
つまり、ステファン・カリーにボールを持たせて、3ポイントシュートを打たれたら、半分近く入っちゃう。期待値でいったら1点以上。
なので、彼が3ポイントシュートのモーションに入ったら、もう1点取られちゃうわけです。
じゃあ、それを防げば良いんですが、そのモーションが素人目に見ても凄まじいスピードと圧倒的な安定感なんです。無理ゲーってやつ。
さらにドリブル・・・ハンドリングっていうですか、ボールコントロールが凄まじく上手く、彼をマークする超一流のディフェンス選手が躓いてコケちゃうくらい。
これを「アンクルブレイク」って言うらしいですね。
超カッコいいのよ。
彼はいかついNBA選手が多い中で、可愛らしい顔して驚異的なプレーをするから、「Baby Faced Assassin」って呼ばれてるそうです。
いやぁ、スーパーカッコいいです。
さらに、ステファン・カリー、謙虚なんですよ。(まぁ、会ったこと無いし、知りませんけどね…)
発言が謙虚でいちいちカッコいい。
「俺が、俺が」度ゼロ。
正直・・・惚れた。
この二人を見ながら、会社組織を考えたんです。
確かにジュリアン・ニューマンのような神童が一人いて、彼を中心にチームを作るというのも一つの方法、勝ちパターンですよね。
神童(超好業績者)に依存するのは悪くないと思うんです、ところが、その神童が己の力を過信し、自己中心的になっていくと、組織は崩壊しますよね。
矢印の向きどころが違ってくるというか。
一方で、ステファン・カリーを始めとする一流のプロ選手は、チームにおける自分の役割を理解している様がうかがえます。
あれだけの得点力を誇るステファン・カリーですから、チームとしては戦略の中心にするはずですよね。(バスケ詳しくないからわからないけど…)
でも、彼は決して奢らず、チームの勝利を第一に考える訳です。
戦略の要である彼を潰そうとマークが厳しくなったら、自分の力を見せつけるために強引にいくのではなく、仲間にパスを出す、とかね。
「俺のスーパープレーを見ろ!」ではなく、「チームの勝利」という目的に矢印が向けられているわけです。
「俺のチーム」ではなく、「チームの中の自分」という意識が大切なのだと感じました。
そう考えるだけで、色んな役割が見えてきますよね。
それは社長だったとしても。
組織ではそうした意識をいかにつけていくか、価値観の共有が重要になってきますよね。
ところで、会長(僕)って何するんだろう・・・
著者/市川 厚(いちかわ あつし)
株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/
LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/
<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。