このコンテンツについて
なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。
「性質を上手く利用したマネジメント」
少し前、日本法人のスタッフを、子会社があるフィリピン(マニラ)に招待しました。
彼らにフィリピン法人のアウティング(社員旅行)を体験してもらい、フィリピンのメンバーと距離を縮めてもらうなど、チームビルディングの一貫としての来比でした。
そこで、「アウティングのときにやるゲームを考えてきて欲しい」と彼らに伝えていました。
弊社のスタッフが考えてきたゲームは、究極の2択みたいなやつでした。
親友と同じ人を好きになったら・・・
A:自分は遠慮して、親友に譲る
B:親友とギクシャクしても、好きな人にアタックする
ゲームを実行したのが食事の後、アルコールも入っている時間帯で、それも良かったのか、この手の質問は大いに盛り上がりました。
実は、フィリピン人って、日本人からしたらめちゃくちゃつまらない子供だましのようなゲームでも、心の底から楽しむことができる才能があるんです!
例えば、
・マシュマロ3つを箸で積み上げるのを競う…
・カラマンシー(かぼすのような柑橘系の果物)を口に加えたスプーンで運ぶのを競う…
・目隠しして、チームメイトを探すのを競う…
のようなやつですね。
これを日本の社員旅行でやったら、「来年から行きません」って言われかねません(汗)
ところがフィリピンでは大盛りあがりですw
こうした「楽しむ」という面では才能とも言える能力を持ったフィリピン人たちを上手くマネジメントできたら、すごい成果につながるんじゃないか!?って思いました。
例えば、「皆で何かをする」という社員旅行や懇親会をチームビルディングに活用するのは効果的だと思います。
「皆で何かをする」にゲーム要素を加えると、生産性が高まったり、リテンションの効果があるかもしれません。
アウティングでの彼らの姿を見て、可能性を感じました。
一方、そんな性質があるので、眼の前に楽しそうなことがあると、全てを忘れてそっちに夢中になります。
これはフィリピンのレストランで何かをオーダーした際に必ず経験できるでしょうw
キッチンにオーダーを伝えに行く途中に、「何か面白いこと」があると、やばいです。
必ず忘れますw
僕が頼んだビールを冷蔵庫から出して、そこで何かあったんでしょうね、キッチンのテーブルに置かれたまま、忘れて、ずーっと放置されていました・・・
(「オーダー来てないんだけど、あれ、僕のビールちゃうかな?」と聞くことになります)
この様に、性質って良い面/悪い面があるわけですが、上手く活用すれば、毒が薬になるように反転するかもしれませんね。
・・・まぁ、言うは易しなんですけどね(苦笑)
試行錯誤しながら、よりベターなマネジメントを模索していくしかありません。
(数カ月後、フィリピン人マネジメントについて愚痴る記事が掲載されると思います・・・)
著者/市川 厚(いちかわ あつし)
株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/
LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/
<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。