その199「なんでも有料化してみたらどうだろうか?」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

「なんでも有料化してみたらどうだろうか?」

フィリピンに子会社があるので、僕は四半期に1回位フィリピンに行きます。
日本からフィリピンへ行く飛行機を利用するフィリピン人は、大量のお土産を持ち帰ります。
なので、荷物が異常に多く、重量や数量の超過で揉めるので、チェックインカウンターが混雑します(苦笑)
さらに、彼らは機内持ち込みの手荷物もガッツリ持ち込みます。
そのサイズもギリギリを攻めてくるので!?、飛行機内の荷物棚がすぐにパンパンになります。

先日、飛行機に搭乗する際、「混雑を避けるために、窓側の席の方からご搭乗ください」というアナウンスがありました。
そんなことしたら、先に入った乗客(主にフィリピン人)に荷物棚が占領されるじゃないか!?って、フィリピンベテランの僕は思うわけですが、案の定、先に入った窓側の乗客の荷物だけで荷物棚はパンパン・・・(汗)
混雑を避けるどころか、あとから乗り込んだ乗客たちは荷物を収納する場所を探して、狭い通路を行ったり来たりの大混乱。そして、離陸も遅れることになりました・・・

有料で座席指定ができたりするのと同じ様に、荷物棚のスペースを購入するというのはどうでしょうかね。
手荷物でも足元(座席下)に入れるなら無料。
荷物棚を利用したい人はスペースを買うでしょうし、早めに購入しないと売り切れてしまいますから、空き状況によってダイナミックプライシングとかもできそうです。

考えてみたら、これまで料金が明示されていなかったモノ/コトって多いですよね。
こういうのに料金をつけてみたらどうなりますかね?
中には、実はある料金に含まれているというケースもあるでしょうけどね。
客数が減ったり、顧客満足度に影響が出るのでしょうか?

無料のものが有料になったと言えば・・・ビニール袋は2020年に有料になりましたね。
不満は出るかもしれませんが、案外、客数に影響はないかもしれませんよ!?
居酒屋なんかではお通し代として席料を請求しますね。
確かな情報か分かりませんが、お通し代は1935年頃からという説が多いようです。
もともと無料だったものを有料にしたわけですね?

割り箸や爪楊枝、おしぼりを有料にしたらどうでしょうか?
衛生面での問題もあって、難しいのかな!?…

図書館で本を借りるのを有料にしたら?
これは図書館法を改正しないと無理か…

公衆トイレを全部有料にしたら?
ヨーロッパ諸国では有料が一般的な国もありますしね。

ホテルのタオル(レンタル)を有料にしたら?
銭湯みたいに有料にして、たっぷり使いたい人はたくさんレンタルできる。

見積を有料にしたら?
業種によっては本当に時間と労力がかかりますからね。

ベストセラー『FREE 〈無料〉からお金を生み出す新戦略』で紹介されていたように、無料サービスがあることで、リード客確保やビッグデータの収集など、無料がビジネスの根幹に影響するケースもあるでしょう。
でも、そういうビジネスモデルでなければ、FREE〈無料〉じゃなくて逆にPAID〈有料〉を検討してみるのも面白いかもですよね。
そもそも『FREE』が出版されて15年位経っていますから、そのうち『PAID』が出版されるかもしれませんし。

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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