その242「『好き』かつ『得意』で考える適材適所」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

「『好き』かつ『得意』で考える適材適所」

 

社員さんと仕事をしていて、「今やっているタスクはそんなに好きじゃないし、すごい苦手なんだろうなぁ…」と思うことがありました。
当然、パフォーマンスは悪いですよね。
だって、嫌いだし、苦手なんだから。
結局、その人よりもいく分マシなパフォーマンスが出せる僕が引き取って担当することもあります。
かく言う僕もそのタスクが好きなわけでもないし、得意ってわけでもないのですが・・・当然、クオリティもそれなりなんですけどね。
だったら、自分でやればいいじゃんってなるわけですが・・・
そもそも中小企業は人的リソースも限られていますから、本業に直接関わるような業務以外は、兼務になることがほとんどです。
本当はできる人・企業にアウトソーシングするという選択肢を選ぶべきなんでしょうね。

仕事で「適材適所」って言葉がありますが、「好き/嫌い」「得意/苦手」で考えたときに、適材適所になっているのでしょうか?
例えば、前述の社員さんの「好き」で「得意」なことって、整理整頓とか掃除の類なんですよね。
やってもらえると大変ありがたいのですが、整理整頓や掃除って、タスクとしての難易度はかなり低いので、「好き/嫌い」は別として、入社間もないアルバイトさんでもそれなりのパフォーマンスを発揮することができます。
また、そのタスクに対して、高いクオリティを求められるわけではないので尚更誰でもできてしまいます。
つまり、適材がいくらでも居る状態ですね。
供給過多ですから、その価値は低くなります。

一般的にタスクの難易度は、会社の成長とともに上がっていくのではないでしょうか。
会社が成長していけば、お客様からの期待も高まっていきます。
期待の高まりに比例し、タスクの難易度も上がり、会社からスタッフに求めていく能力も上がってきます。
すると、どこかのラインで、「そんなに好きじゃないけど、別に苦手でもない」程度のクオリティではご満足いただけないという事態が出てくるわけです。
これまではボチボチ活躍していた人が、全く通用しないというタイミングがやってくるということですね。
企業成長に伴い、採用した人材の中で負債となる人材が出かねないということです。
マネジメントする側は、いつかこういうタイミングが来ることを考えておかないといけませんし、スタッフの「好き」「得意」を把握した適材適所にしておかないと詰みかねません。
スタッフの「好き/嫌い」「得意/苦手」を把握し、それをもとに適材適所を考えていかないといけませんね。

 

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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