「これからはクリニックも“シェア”する時代」〜お医者さんは、なやんでる。 第69回 〜

第69回 「これからはクリニックも“シェア”する時代」

お医者さん
お医者さん
父からクリニックを継いでもう十五年か。地域に根差して地道にやってきたから経営状況は悪くない。
お医者さん
お医者さん
だが、私ももう若くない。今の激務がこれからも続くのはどうもな。こう言ってはなんだが、もう少し楽に稼げる方法はないものか。
いいですね、楽に稼ぐ、私も大賛成です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
まあ、正確に言えば無理をして稼ぎ続けるのはもうしんどい、ってことなんだけど。って、あなた一体どなたです?
はじめまして、ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
へえ、そんな仕事があるんだね。で、どう思う? やっぱり医師を増やしたり医院を大きくしたりするのがいいのかな。
うーん、正直、それはやめた方がいいでしょうね。人を増やせばそれだけ経費がかかるようになりますし、増築には大きなお金がかかる。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
だって、他に方法がある? 保険診療はこっちで勝手に値段を設定できないし、患者数を増やすしかないじゃない。そしてそれをするには、場所を大きくして人を増やすしかない。
確かに仰ることもわかるんですけど、でもそれだと、先生はあんまり楽にならなくないですか?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
え?
先ほど言ったお金の面だけじゃなく、従業員が増えればそれだけ人間関係が複雑になりますよ。建物が大きくなれば管理の手間も増える。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
じゃあ、一体どうすればいいって言うんだ。
シェアクリニック、なんてとうでしょう。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
シェアクリニック? なんだそれは。
シェアオフィスとかシェアキッチンとか、聞いたことないですか。そのクリニック版です。要するにこの医院を複数の医師にレンタルするわけです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
レンタルだって?
従業員を雇って売上をアップするのではなく、「賃料」や「管理費」で収益を上げるということです。診察室や共用部分を“貸し出し”する。これなら先生の業務量は比較的調整しやすくないですか?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
……なるほど、そんなこと考えたこともなかった。採用も増築もせず、新しい収入源ができるということか。
ええ、経費をかけずプチ開業、という感じですね。最近は事務スタッフをシェアするというような試みも聞きます。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
へえ、すごいな。でもそれは効率的かもしれない。
そうなんです。頭をやわらかくして考えれば、いろいろな方法があるものです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
シェアオフィスならぬ、シェアクリニックか。面白そうだな。……で、あなたはそういう相談にも乗ってくれるの?
もちろんです! 喜んでやらせてもらいます!
絹川
絹川

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医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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