この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第91回 医者が「自分の癌治療」には消極的な理由
第91回 医者が「自分の癌治療」には消極的な理由

医療現場を自分で見ているからこそ、癌治療の効果について思うところがあるのかもしれませんね。年間50兆円もの莫大な医療費をかけている割に、癌や糖尿病患者の数は増え続けているわけで。

そうみたいですね。癌治療でよく使われる抗がん剤って、もともと毒ガスで使われていた成分を応用したものという話もありますし。

はい。戦時中、毒ガスで殺されてしまった方々の体内を調べたところ、白血球の量が激減していたというデータがあった。ということは、白血球がたくさんできてしまう病気の人に使ったら、薬としての効果があるんじゃないかと。そういうところから研究が始まったと言われています。

抗がん剤が正常な細胞にも影響を与えてしまうのはわかりますが、放射線治療だったら、癌だけに照射するからいいような気もしますけど。

ある程度局所的に照射することはできますが、多少なりとも正常な細胞への影響もあると思いますよ。あるいは手術で癌細胞を切除するという方法もあるんでしょうが、それで完治しないケースがあるからこそ、抗がん剤や放射線治療という話になるわけで。

癌って再発が怖い病気だと言われるのはそういう理由ですよね。そもそもの「癌になる原因」を取り除かない限り、何度でも再発してしまう危険がある。そういう意味では、先ほど挙げた3つの治療法すべて対症療法だとも言えますね。

ふ〜む、要は生活習慣が変わっていなければ再発して当然だということですね。そういう意味では、結局のところ癌も生活習慣病だということでしょうか。

そういえば以前教えていただきましたけど、健康な人の体内でも癌細胞は毎日5,000個くらいはできているんですよね?

仰るとおりです。でも健康な生活を送っていれば自然に消滅していく。それが消滅しない状態がいわゆる病気の「癌」であって、これが悪い生活習慣や老化などによって起こるということです。…もっとも、私は癌=絶対に取り除くべきものだとは思っていないんですよ。

お医者様は正直なところ「ビジネス」としてやっているんだと思いますよ。治療や手術はお金になりますからね。でも実際に薬の副作用で苦しんでいたり、体にメスを入れたことで短命になってしまったりする現状を見ているからこそ、自分はやりたくないと思っているんじゃないかなと。

癌治療をしてめちゃくちゃしんどい3年間を過ごすのか、癌はあるけどそれまで通りの生活をして2年間で人生を終えていくのか。同じ「癌で死ぬ」にしても、そこをちゃんと考えながら生きた方がよさそうですね。

本当にそう思います。もちろん治療や手術を選ばれて、その後、元通りの生活を送れるようになる方だって大勢います。そこはもう考え方次第です。ただ1つ言えるのは、「癌になった本当の原因」について、しっかり考えていただけるといいなと。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。