このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法:即決は求めるな。
「最近の若手世代は答えを求めすぎて困っている、、、」
中小の社長さんの多くからこのような悩みを聞きますが、大手企業においても社内の若手世代に同様に感じているようです。
発言の裏には「今の若手は、正解を求めすぎるあまり、失敗を恐れ、チャレンジができない世代である」と若手を一括りにしているように見受けられます。
一方、私がお付き合いさせていただいている中小の社長さんはと言うと。
同じく多くの方が“答えや結果を求めすぎている”ように感じます。しかもスピード重視や効率を求めすぎで焦りすら感じさせます。
“VUCAな時代”と言われていますが。。
「VUCAな時代。予測不能な時代だ」と言われている昨今にも関わらず、まだまだ多くの経営者や管理職が成果主義という言葉に惑わされているのか、社員や組織に対して効率やスピードを求めすぎるきらいがあります。
中小の経営者は自社の商品力やサービスの向上、人材・組織育成に注力することなく、
一方的に社員さんに以下のような言葉を伝えるばかりなのです。
「即決を目指せ!」「もう何回目の訪問だと思ってるんだ、、」「早くクロージングしてこい」「3か月も時間をかけているなんて、、もう営業に行くのはやめろ」
→次頁は「大手への営業プロセスで大切なことは?」