このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/伝え方はご自由に!
年明けに刊行された「アマゾンの最強の働き方」が話題です。
先日、某大手さんの「営業部主催勉強会」に参加しましたが、そこでもこの書籍を取り上げ、活発な議論が行われていました。
書籍の内容は、CEOジェフ・ベゾスを支え続けてきた参謀経営幹部が「Amazonの経営・仕組み・働き方」について個人や企業が導入する方法をChapter1~10に分けて解き明かしているというもの。
例えば、
・仕事は「逆の流れ」で取り組む
・会議は「資料の黙読」から始める
・資料は「6ページ」にまとめる
・採用は「バー・レイザー方式」で厳選する
・チームは「自律」して自由に動く
・指標は「結果よりインプット」を重視
などの仕組みが紹介されています。
勉強会では、10のChapterを担当分けし、各担当から「気づき・学びを全体共有→意見交換」という流れで進めていましたが、特に盛り上がったのが、「Amazonのパワポ禁止」について。
同社では、社内資料をパワポで作成することが基本禁止とされているのですが、
・平凡なアイデアが立派に見えてしまう、、
・聞き手をわかった気にさせるが、メッセージが記憶に残りづらい
などが理由のようです。
「では、Amazonの社内資料はどう作成するの?」 と質問があがりましたが、
「叙述形式で、6ページ以内に収める」という決まりがあるとのこと。
・上限が決まっているので、重要なことに的を絞って簡潔に書くことができる
・発表者の意図が十分に理解できる
・メッセージの受け取り方に大きな齟齬が出にくい
・発表者の思考の過程が整理され、受け手にも理解されやすい
叙述形式で作成することには、上記のようなメリットが存在し、「具体的・明確・論理的な資料」が出来上がり、グローバルで理解されやすいものになるのだそうです。
2時間ほどの勉強会でしたが、500頁を超えるビジネス書の「大切なポイントや活用シーンなどをイメージしながら理解できる」とても有益な機会でした。
ちなみに、この「パワポ禁止のChapter紹介」を担当してTさんですが、前職、戦略コンサルファームだったようで、「1スライド・1メッセージ」でテンポ良く、わかりやすく、インパクトに残るパワポ資料で共有してくださいましたw
そして、最後のスライドには、
「聞き手に伝わる」という目的が達成できるのであれば、「伝え方はご自由に!」のメッセージが添えられておりましたw