このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/終わらせて、進化する
「ナイトパレード、終わっちゃったんだね」
そんな声がSNSで広がったのは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが「ユニバーサル・スペクタクル・ナイトパレード ~ベスト・オブ・ハリウッド~」の“運営終了”を発表した直後のこと。
華やかなショーに幕が下りた一方で、「USJの本質」は“終わらせる力”にあります。
止まらず、変わり続けることで「常に新しい魅力」を生み出す。そこに同社の強さがあるのです。
派手なアトラクションやIP戦略ばかりが注目されがちですが、実は成長のエンジンは「人」。
USJでは開業以来、「現場キャストの育成」に力を注いできました。単なるマニュアル接客ではなく、「自ら考え、演じ、ゲストを巻き込む力」を育む文化。
「俳優や語学人材、リタイア世代」など、多様なバックグラウンドの人材が“共演”する現場には、他にはない熱があります。
研修では「即応力」や「チームワーク」といった、AIでは代替しにくい“人間力”を重視。
“想定外”に強いからこそ、“感動”も生まれる。
これは、どんな組織、職場にも通じる話かもしれません。慣れたやり方を“終わらせる勇気”と、現場に投資する“育成の視点”。
USJの進化に学ぶべきは、私たちの仕事にもきっとあるはずなのです。